地元食材を使った兵庫県豊岡市福田のうどん専門店「豊岡咲々(さくさく)うどん」が、隣に地元の物産を販売する店舗「咲々マーケット」をオープンさせた。「地元食材が主役のうどんづくり」を掲げるオーナーの山田雅さん(40)。取引のある地元の生産者や企業のこだわりの野菜、調味料などを家庭にも届けたいと、厳選した商品を取りそろえている。(石川 翠)
山田さんは学生時代に飲食店でアルバイトをし、大学卒業後に農協に就職した経験から、地元農家を応援できる飲食店を開きたいと考え、2016年にうどん専門店をオープン。地元の野菜や卵、練り物などを使ったメニューで人気店に育て上げた。
今回、こだわりの産品を店内だけでなく、各家庭にも届けたいと、物産店の開店を決意した。城崎温泉などを訪れる観光客が立ち寄って土産物として購入するケースも多いという。
店内の棚には、地元の食品会社「トキワ」(同県香美町)や「大徳醤油」(同県養父市)、日の出ホールディングス食品カンパニー但馬醸造所(同)などが手掛けたしょうゆやたれなどの商品がずらりと並ぶ。野菜は豊岡市や京都府京丹後市などの農家から仕入れている。
「スーパーなどでは買えない商品もあり、おいしくてこだわりを感じた商品を各企業に依頼して置かせてもらっている」と山田さん。約20社から100種類ほどの商品を季節ごとに入れ替えながら陳列する予定。
冷凍の八鹿豚のうどんすきセット(1980円)やもつ鍋セット(同)も販売している。
今年、花房商店(豊岡市)と共同開発した家庭でうどんだしを再現できる「花咲(はなさく)おだし」(100ミリリットル入り450円、300ミリリットル入り980円)も購入できる。
今後は、地元の焼き芋で作ったアイスに、油で揚げたうどんスティックを添えたスイーツや、地元企業の酢を使ったドリンクなども計画。山田さんは「陳列販売だけでなく、地元のいいものを掛け合わせた加工品で幅を広げていきたい」と話している。
開店時間は当面、うどん店と同じ午前11時ごろ~午後3時ごろ。火曜定休。豊岡咲々うどんTEL0796・34・6878
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