兵庫県香美町香住区鎧地区で風物詩のこいのぼりが30日、海の上にお目見えした。悠々となびく姿を住民や観光客が笑顔で眺めていた。
同地区の住民らが約35年前に始め、名物行事として定着。町内外から使わなくなったこいのぼりの寄贈を受けて続いている。
当初予定していた29日は悪天候により中止となったが、30日は晴天の下で掲げることができた。住民約40人が高台の斜面から漁港まで約200メートルにわたるワイヤに、赤や緑など色鮮やかな大小約90匹を飾り付けた。
同地区の女児(11)は「天気もよくて、泳いでるみたい。紫のこいのぼりがきれいだった」と笑顔を見せた。同地区の藤原政信区長(74)は「今年ほど天気予報を見て風の向きを確認したことはなかった。子どもや家族がけんかせず、長生きしてほしい」と願いを込めた。掲揚は8日朝まで。(丸山桃奈)
