野外コウノトリの生息状況を確認する全国一斉調査が3月に行われた。237件の報告があり、118羽が確認された。主催の日本コウノトリの会(兵庫県豊岡市城崎町今津)が把握する総個体数の約4割に当たるという。このうち但馬地域では、41羽の情報が寄せられた。
一斉調査は全国から誰でも参加でき、コウノトリを見つければ、足輪の色や場所の情報をサイトなどで共有する。昨年は当時の約4割、98羽を確認した。
今回は野外個体313羽が対象となった。兵庫や京都、徳島などを中心に22府県から計37人が参加。宮城や沖縄からも情報が集まった。
22府県のうち兵庫は最多の119件で、52羽が発見された。豊岡市では、同会のスタッフや住民など約10人が人工巣塔や田んぼを捜索。発見すると、双眼鏡やカメラで足輪の色を確認していた。
同会の森薫さんは「探している個体を誰かが見つけてくれる、つながりの場になっていると実感した」と話した。
