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県教委の検討会議で、統合計画が見直されることになった豊岡聴覚特別支援学校=豊岡市内
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県教委の検討会議で、統合計画が見直されることになった豊岡聴覚特別支援学校=豊岡市内
県教委の検討会議で、統合計画が見直されることになった出石特別支援学校=豊岡市内
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県教委の検討会議で、統合計画が見直されることになった出石特別支援学校=豊岡市内
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 兵庫県教育委員会は27日、豊岡聴覚特別支援学校(同県豊岡市三坂町)と出石特別支援学校(同市出石町)の統合に向けた検討会議の初会合を開く。有識者や保護者などを交えたメンバーで、統合の時期や高等部までの一貫した教育支援体制、施設の充実など課題を洗い出す予定。今年2月にいったんは来春の統合方針などを打ち出したが、保護者や地元市町から見直しを求める声が相次ぎ、仕切り直しの形となる。(桑名良典)

 県教委は4月21日の総合教育会議で、来春としていた両校統合を1年以上延期する方針を報告した。

 「統合が前提だが、中身はゼロベースで見直す」と藤原俊平教育長は22日、神戸新聞社の取材に答えた。

 豊岡聴覚の保護者や教員らは、今年2月に児童生徒数の減少などを理由に出された県教委の統合案に困惑し、反発の声を上げた。事前に話し合う場がなかったことに加え、その中身にも不満が募った。

 通学区域を豊岡市と同県養父市の一部に限定するとしつつ、寄宿舎の廃止を打ち出したからだ。豊岡聴覚は、但馬西部や丹波からの利用も受け入れてきた。県教委は「エリア外では個別に応じる」としたが、学校の選択肢が狭まりかねない。昨夏に多額の費用でプールを改修した状況で、統合を翌春に進めるとの姿勢を崩さなかった。

 3月の県教委の説明会では「決まったこと」との回答が多く、統合への不安解消にはつながらなかったという。

    ◇

 事態は3月末から4月上旬にかけて急転する。ある県議が、新型コロナウイルス感染で自宅療養中の斎藤元彦知事に「地元で反発の声が上がっている」と連絡した。保護者らも計画の見直しを求める署名活動を始めた。それに呼応するように、地元首長や県議会の各会派も相次いで、知事に異議を伝えた。

 4月18日に知事が両校を訪れて、関係者の意見を聞いた。視察後に出石の学校施設が狭く古いことに触れた。豊岡については、聴覚検査や補聴器の調整などで、医療との連携や機能維持の必要性などに言及した。

 これらの動きを受けて設置される新たな検討会議。メンバーには、地元の市教委、医師会など幅広い機関の16人が名を連ねた。県教委の担当者は「会議の目的は、より質の高い教育実現に向けて新しい学校像を描くこと。初会合はそれぞれの立場で課題を出してもらう。そこから解決策を見いだしていきたい」とする。

 新校の場所や寄宿舎の有無、統合時期など、提案される議題は全て話し合うという。10月ごろに提言をまとめる予定だ。

    ◇

■計画見直しの署名1万2000人超、県会に請願書として提出へ

 豊岡聴覚特別支援学校の保護者らでつくる「子どもたちの豊かな教育を守る会」は25日、県教育委員会が2月に公表した出石特別支援学校との統合計画の見直しを求める署名が、1万2千人に達したことを明らかにした。今後、送付されてくる署名を含めて最終的に取りまとめ、県議会に請願書として提出する見込み。

 同会は県教委が統合を公表した後、その計画について「寄宿舎を廃止し、通学区域が限定されることで入学が制限される」と指摘。来春とした統合時期についても「施設整備を含めて準備期間が1年では短い」と理解を求めて結成された。

 同会は署名活動を今年4月に始め、今月22日までに集まった署名を精査した。それによると、総数の約3分の2を但馬地域の賛同者が占め、残りは地域外という。

 事務局は「障害者の教育問題に多くの人が関心を持ってくれた」とした上で、「障害がある人の中でも聴覚は数が少ない。それでも、少数者の切り捨てにつながるとの危機感を共有してくれた」と分析している。(桑名良典)

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