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電動三輪車トゥクトゥクの前で、受賞の記念撮影に納まるたびぞうの大林大悟代表取締役(右)=豊岡市城崎町湯島
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電動三輪車トゥクトゥクの前で、受賞の記念撮影に納まるたびぞうの大林大悟代表取締役(右)=豊岡市城崎町湯島
五つのコースに分けた手作りマップ=豊岡市城崎町湯島
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五つのコースに分けた手作りマップ=豊岡市城崎町湯島
中の島を巡る観光客(たびぞう提供)
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中の島を巡る観光客(たびぞう提供)

 城崎温泉街(兵庫県豊岡市城崎町)を拠点にする旅行会社「たびぞう」が、優れた地域おこしを顕彰する民間表彰で、全国400以上の事業から最優秀賞に選ばれた。温泉街周辺の海岸や漁港、円山川の中州などを電動バイクで巡るツアーを始めてから2年。若者に人気を呼び、地域の観光資源や景色を楽しみながら移動するセルフガイドツアーが高く評価された。(丸山桃奈)

 同社は2020年7月、排ガスを出さず音も静かな電動バイクや、3人乗り三輪車「トゥクトゥク」を利用したツアー「城崎ぷちたび」を開始した。

 コウノトリの生息拠点である「戸島湿地」、天然記念物の奇岩が楽しめる「玄武洞」、山陰海岸ジオパークの竹野海岸などを巡る五つのコースを用意。旅行者自身が行き先を選び、ガイドは同行しない。

 事前にルートや見どころを説明し、手書きの地図を携行してもらう。日和山海岸の竜宮城スポットでは「みんなで好きな人の名前を叫ぼう」などと楽しみ方を掲載。地元住民が散策で訪れる円山川の「中の島」をツアーコースに加え、電柱のない水田が広がる光景が撮影スポットとして人気になった。円山川の波が土手にぶつかる音が楽しめる「ぽちょぽちょポイント」も地図に記した。

 同社が受賞したのは、地域の観光事業などを支援する「地域ブランディング研究所」(東京都)の「第3回アトラクティブジャパンアワード」。同賞の最優秀賞を受けたのは、県内で同社が初めてという。

 「見るだけでワクワクするようなマップ」を手に、拠点駅から観光スポットまでの「二次交通」が少ない場所でも手軽に行けるようにしたほか、環境に配慮した移動手段を採用。ガイドが帯同しない手法は、密を避ける必要がある新型コロナウイルス禍に合った観光形態であることも評価された。

 参加者が撮影した写真を共有アプリ「インスタグラム」の公式アカウントに掲載して若者の集客につなげており、ツアー参加者は今年8月末に延べ4千人を超える見込み。リピーターや友人の紹介なども多いという。

 授賞式が、城崎観光センター(豊岡市城崎町)で行われ、同社の大林大悟代表取締役(42)=香美町出身=は「城崎温泉の価値を高めて、滞在時間を少しでも延ばすのが私の思い」と話した。

 ツアーは当日予約も可能。たびぞうTEL0796・29・1500

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