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石倉かごに入っていたニホンウナギ=香美町香住区油良
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石倉かごに入っていたニホンウナギ=香美町香住区油良
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石倉かごに入っていたニホンウナギ=香美町香住区油良

 兵庫県香美町香住区の矢田川下流に設置したウナギのすみか「石倉かご」の引き揚げ調査が9月28日にあり、体長約60センチのニホンウナギ1匹が見つかった。

 水産庁が全国内水面漁業協同組合連合会に委託する「ウナギ生息環境改善支援事業」の一環で、県内では加古川や揖保川も対象。

 石倉かごは箱型のネットに数十個の石を詰め込んだ人工構造物で、石の隙間にウナギや餌のカニ、エビなどがすみ着く。矢田川漁協は2017年、縦横1・2メートル、高さ50センチのかご6基を設置。香住高校の生徒と年2回、3基ずつ引き揚げて中を調べている。

 昨年の調査でウナギは見つからなかったが、この日は二つ目に引き揚げたかごからウナギが現れた。生徒たちは麻酔をかけて体長や胴回りを測り、腹に個体識別のチップを埋めた。しばらく高校で飼育し、川に放流するという。

 ニホンウナギは環境省のレッドデータブックで、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧IB類」に分類されている。同校海洋科学科アクアコース3年の生徒(18)=神戸市出身=は「身近な川で生息調査を継続していくことが大事だと思う」と話した。(長谷部崇)

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