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慰霊碑の観音菩薩(ぼさつ)像に花を手向ける藤崎光子さん=香美町香住区余部
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慰霊碑の観音菩薩(ぼさつ)像に花を手向ける藤崎光子さん=香美町香住区余部
慰霊碑の観音菩薩(ぼさつ)像に花を手向ける藤崎光子さん=香美町香住区余部
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慰霊碑の観音菩薩(ぼさつ)像に花を手向ける藤崎光子さん=香美町香住区余部

 旧国鉄山陰線の余部鉄橋(香美町香住区余部)で、回送列車が突風にあおられて転落し、12人が死傷した事故は28日で発生から36年を迎えた。遺族らが現場に立つ慰霊碑を訪れ、犠牲者を悼んだ。

 1986年12月28日午後1時25分ごろ、浜坂方面に回送中のお座敷列車「みやび」の客車7両が、強風にあおられ、約40メートル下に転落。車両が直撃したカニ加工場の女性5人と車掌が死亡し、6人が負傷した。

 事故後の鉄橋は、風速による運行規制の強化で遅延や運休が問題化した。このため、強風時も運行できるコンクリート橋への架け替えが決まり、2010年8月に完成した。

 この日は、JR西日本労働組合(JR西労)の組合員ら十数人が昼すぎに、05年の尼崎JR脱線事故で長女を失った藤崎光子さん(83)=大阪市城東区=とともに慰霊碑を訪れた。

 藤崎さんは「『なぜこんな風に命を奪われなければいけないのか』という無念さは娘と同じ。遺族にとって、大切な人を失った衝撃やつらさは一生消えない」。JR西労中央本部の幸義晴書記長(59)は「JR西は過去の大事故を教訓に、本当の安全とは何か考えてもらいたい」と話した。

 事故発生時刻の午後1時25分すぎ、慰霊碑で手を合わせた遺族の男性(66)=香美町=は「あれから36年もたったのかという気持ち。記憶は薄れていくかもしれないが、あの事故を忘れないでほしい」と話した。

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