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現在は冷凍されている=ジオパークと海の文化館
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現在は冷凍されている=ジオパークと海の文化館
捕獲されたダイオウイカ。腕も全てそろっている=香住高校(同校提供)
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捕獲されたダイオウイカ。腕も全てそろっている=香住高校(同校提供)

 巨大生物ダイオウイカを解剖してみよう-。香住高校の生徒たちが発見したダイオウイカが、28日午前9時~午後3時、兵庫県香美町立ジオパークと海の文化館(香美町香住区境)で一般公開される。島根大学の広橋教貴教授が内臓を解剖する様子も見学できる。

 同校海洋科学科アクアコースの2、3年生約10人が12日、香住区下浜の海洋観測中に浅瀬で見つけた。岩と岩の間に頭がはまったような状態で、調査のために捕獲したところ、かなり衰弱しており、水揚げ直後に死んだ。今月6日に豊岡市竹野町の猫崎半島付近で、ダイオウイカの泳ぐ姿が地元のダイビングインストラクターによって撮影されたが、潮の流れなどから、香住区の個体とは別とみられる。

 香住区で見つかったダイオウイカは、触腕(しょくわん)部(ほかの腕よりも長い腕2本)を含めた全長が5・4メートル。腕が全てそろっている個体は珍しいという。

 大型の冷凍庫がある同館が引き取り、とりあえず冷凍した。ホルマリン漬けにして展示することも検討したが、巨大な容器や専用の設備が必要で、費用や維持管理の面で難しい。県立人と自然の博物館(三田市)にも譲渡を打診したが、昨年、香住でホタルイカ漁の操業中に揚がった個体などすでに3体を所蔵しており、「これ以上は…」と困った様子だったという。

 水産加工用の冷凍庫をダイオウイカに占領されたままにしておくわけにもいかず、解凍して一般公開することを決めた。同校の生徒が飼育する魚を紹介する催し「出前水族館」が28日にあり、この日に合わせてダイオウイカを公開する。解剖は午後の予定。残った部位は標本化を検討するという。

 海の文化館の西田昭夫館長(68)は「完全な状態のダイオウイカを観察できる貴重な機会。海にはこんなに大きな生き物がいるという驚きを実感し、海の異変についても考えてもらえれば」と話す。出前水族館は香住沿岸部の魚の水槽展示やヒトデなどのタッチプールがある。

 同館TEL0796・36・4671(水曜休館)

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