北アフリカのモロッコで5月に開かれるロボット競技の世界大会「ファースト・レゴ・リーグ(FLL)」のチャレンジ部門に、近畿大学付属豊岡高校(兵庫県豊岡市戸牧)の自然科学部員6人が出場する。同部としては16年ぶり2回目で、42カ国の48チームを相手に、プログラミング技術とプレゼンテーションを競う。大会を前に、生徒たちは英語による発表などの準備に力を入れている。(阿部江利)
同大会は、ブロック玩具のレゴ社などが各国で開催している。年齢別に3部門あり、チャレンジ部門は9~16歳が対象。全国大会で6位までに入賞したチームは、さまざまな国で年に複数回開かれる世界大会に出場することができる。
今大会には、国内から117チームがエントリー。同部員たちは、1年生だった2022年12月の関西予選会を4位で通過し、40チームが競った2月の全国大会で6位タイに。さらに特別賞も受けて、世界大会への切符を勝ち取った。
プログラミング技術を競う「ロボットゲーム」では、事前にロボットに動作を指示するプログラムを設定。人間が操作しない状態で、ロボットが自律して、規定時間内に課題をこなせるかに挑んだ。
プレゼンでは、チームのロボットPRのほか、今回は社会課題として「エネルギー問題」に取り組む方法の提案が求められた。省エネや発電技術などを取り上げるチームも多い中、同部員たちは「同じ世代に環境問題に関心を持ってもらうにはどうしたらよいか」を考え、成果としてすごろく風の「環境アクションボードゲーム」を独自に考案。同世代の若者とゲームで交流し、出来栄えや身近な環境問題について意見を交わしたことを発表し、内容だけでなくチーム力なども評価された。
モロッコでの大会には、日本代表7チームのうち、同部を含む2チームが挑む。4月7日には豊岡市役所を訪れ、関貫久仁郎市長に出場を報告。部員たちは、ロボットやゲームの特徴を紹介し、「ゲームを考案したことで学校外の人たちと接する機会が増え、説明する力が付いた」「英語でのプレゼンに力を入れたい」などと説明。同部の津倉果成部長(16)は「自分たちの力が世界でも通用することを確かめてきたい」と意気込んだ。
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