【ロンドン共同】英ロンドンで13日、不法入国した難民申請者の排斥などを訴える大規模デモがあり、英メディアによると10万人以上が参加した。この動きに対抗し反人種差別団体の市民ら約5千人も抗議活動を実施。双方の参加者が接近し一触即発の状態になった。
英国では難民申請者をホテルで受け入れる政策に国民の不満が高まり、デモが頻発している。13日は極右に強い影響力を持つ活動家の呼びかけで参加者が膨れ上がり、警戒のため約1500人の警察官が動員された。
デモの参加者らは英国旗や、難民申請者が英仏海峡を渡る際に使う小型ボートを「止めろ」と書かれたプラカードを手に行進。観光名所のトラファルガー広場付近の道路で、警察官の隊列を間にはさみ、抗議活動の参加者とにらみ合った。
参加者には不法移民に厳しい姿勢を示し、近く訪英するトランプ米大統領の名前入りの帽子をかぶったり、写真をプリントした旗を振ったりする人も。空き瓶や発煙筒を投げたほか、警察官に殴りかかるなどして多数が拘束された。警察官を含め負傷者が相次いだ。