消費者庁は19日、味の素(東京)など2社が共同で運営する冷凍食品宅配サービスに関し、景品表示法が禁じるステルスマーケティング(ステマ)の疑いがあるとして、2社に対し、自主的改善の代わりに措置命令などを免除する「確約手続き制度」を適用し、提出された改善計画を認定したと発表した。

 消費者庁によると、味の素とコンサルティング会社「イングリウッド」(東京)は昨年5~8月、冷凍食品宅配サービス「あえて、」の商品の無償提供を条件にインスタグラムへの投稿を第三者に依頼。その投稿を2社が運営する販売サイトで「使ってみた方の感想」として掲載した。

 味の素は取材に対し、広告であることを表示していなかったと認め「適切な情報を提供できておらず、おわびする。広告管理体制をいっそう強化する」と答えた。

 消費者庁はイングリウッドに対し、別の冷凍食品宅配サービス「三ツ星ファーム」を巡ってもステマや、客観的な調査に基づかずナンバーワンなどとうたう優良誤認表示の疑いがあるとしており、確約手続き制度を適用して改善計画を認定したと明らかにした。