OECDの成長率予測
 OECDの成長率予測

 【ブリュッセル共同】経済協力開発機構(OECD)は23日公表した経済見通しで、2025年の世界全体の実質経済成長率を3・2%と予測した。トランプ米政権の関税強化に先立ち、企業が駆け込みで生産や貿易を活発化させたことを反映し、6月の前回予測から0・3ポイント上方修正した。日本は1・1%と前回から0・4ポイント引き上げた。

 OECDは26年の世界の成長率を据え置き、2・9%と予想した。「駆け込みの終了や高い関税率が、投資と貿易を抑制する」として先行きの減速を懸念した。

 米国の25年は1・8%と見込んだ。前回予想から0・2ポイント引き上げたが、2・8%だった24年から大きく失速する。人工知能(AI)需要を背景にハイテク分野への投資は堅調だが、関税引き上げや移民の抑制が足かせとなる。26年は1・5%で据え置いた。

 日本について「25年は堅調な企業利益と投資の伸びが経済活動の追い風になる」とした。26年は0・5%と、前回から0・1ポイント上方修正した。