アフガニスタン東部ナンガルハル州で、損壊した家を見つめる住民=9月6日(ロイター=共同)
 アフガニスタン東部ナンガルハル州で、損壊した家を見つめる住民=9月6日(ロイター=共同)

 【カブール共同】アフガニスタン東部で8月末に2200人以上が死亡した地震は発生から1カ月。国連は2万3千~3万1千人が家を追われ、トラック4万台分を超えるがれきが出たと試算している。大きな被害の出た山岳地帯の被災者は山を下り、テント暮らしを強いられている。寒さが厳しい冬に備える支援が必要として、国連機関は緊急アピールを出した。

 最大被災地となったクナール州の山岳地帯は元々アクセスが難しい地域。地震で崖崩れが起きて道路が寸断された場所もあった。同州住民らによると、現在も道路の状態が悪く、被災住宅の再建ができない状態。被災者から住宅再建支援への要望が高まっている。

 今回の地震は2021年8月のイスラム主義組織タリバン復権以降、22年6月に東部パクティカ州やホスト州を中心に約1100人が死亡した地震、23年10月に西部ヘラート州で発生し1400人以上が死亡した地震に続き、3回目の大規模な地震となった。

 国連開発計画(UNDP)は衛星写真を基に被害状況を試算。64万9千トンを超えるがれきが発生したとみている。