日本酒「絆舞」の仕込み作業に加わる信用金庫の役員(右2人)ら=11日午後、福島県会津坂下町
 日本酒「絆舞」の仕込み作業に加わる信用金庫の役員(右2人)ら=11日午後、福島県会津坂下町

 東日本大震災など被災地の復興支援を目的に、47都道府県のコメを使って造る日本酒「絆舞」の仕込みが11日、福島県会津坂下町の曙酒造で始まった。全国の253信用金庫が協賛。全国179地域のコメで造った大吟醸や純米大吟醸など4種類を販売する。

 この日は、福島県の内堀雅雄知事や19信金の役員らが、色鮮やかな法被を着て仕込みに参加。2人一組で蒸したコメを水やこうじの入った仕込みタンクに運び、力いっぱい棒でかき混ぜた。

 曙酒造の鈴木孝市社長(41)は「今までにない素晴らしいものを造りたい」と決意。内堀知事は「福島を含む全国の被災地が、絆舞を通して復興に向けた力をもらえることを期待している」と述べた。

 今年は価格高騰の影響で昨年より集まったコメは少ないものの、500ミリリットル入りで計約8千本を生産する。11月26、27日に東京都内で開かれる商談会「よい仕事おこしフェア」でお披露目予定。その後、福島県の観光物産館や全国の酒販店などで買うことができる。売り上げの一部は被災地に寄付される。