神戸市は、神戸新交通ポートライナー三宮駅(神戸市中央区)に2029年度、西改札を新設する方針を決めた。JR三ノ宮駅の新駅ビルに接続し、私鉄や地下鉄への乗り換え時間を短縮する狙い。29年度に予定する新駅ビルの開業と同時に運用を始める。
市によると、西改札はホーム階(3階)の西端に設け、西側で建設中のJR新駅ビルの4階につなぐ。コンコース階(2階)にある現在の改札と比べ、阪急、阪神(西改札)、地下鉄海岸線の各駅に乗り換える移動距離が約60メートル短くなり、所要時間を約1分短縮できるという。
駅西側エリアへの移動も便利になり、街への回遊性が高まる。市は1日当たり平均約8千人が短縮のメリットを受けられると想定する。駅構内の混雑の緩和にもつながるとみる。
ポートライナー三宮駅では、朝のラッシュ時間帯などの混雑が激しく、市は解消のためホームを東側へ25メートル拡張し、エスカレーターを増設するなどの改良事業を計画。西改札は関係者との協議がまとまったため計画に追加した。西改札新設の事業費は4億8千万円で、三宮駅の改良に伴う総事業費は49億3千万円を見込む。(大島光貴)