南極観測を支援する砕氷艦「しらせ」(全長138メートル、基準排水量1万2650トン)が10日、神戸市中央区の神戸港ポートアイランド西岸壁に入港した。同船が神戸港へ寄港するのは8年ぶり6回目。
海上自衛隊が運航し、南極の昭和基地へ観測隊員や物資を輸送する。最大で乗組員約180人、観測隊員80人が乗船でき、約1100トンの貨物を収容できる。
搭載する大型ヘリコプター2機は、船から昭和基地への物資運搬や、観測地点までの人員輸送などを担う。艦首は海面と19度の角度で作られ、船が氷に乗り上げて割り進みやすくしている。
今回の神戸への寄港は、第67次南極地域観測に備えた訓練や乗組員らの休養を目的としており、ほかに名古屋港も訪れた。
一般公開は11日午前9時~午後4時。航海の指揮を執る指令所「艦橋」やコンテナを見学したり、南極の岩に触れたりできる。
神戸からの出港は12日を予定している。(尾仲由莉)