秋の園遊会で人間国宝の山岸一男さんと言葉を交わされる天皇、皇后両陛下=28日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑(代表撮影)
 秋の園遊会で人間国宝の山岸一男さんと言葉を交わされる天皇、皇后両陛下=28日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑(代表撮影)

 天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会が28日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、騎手の武豊さんら各界の功労者、自治体関係者ら約1470人が出席した。両陛下や長女愛子さま、秋篠宮ご夫妻らが会場を巡り、和やかに歓談された。

 両陛下は武さんが騎乗した馬の名前を次々と口にし、武さんは「一頭一頭の性格や個性があって楽しいです」と応じた。皇后さまは印象に残ったレースを尋ね、「昨年の天皇賞をドウデュースで勝てた時はうれしかったです」と答えた。

 輪島塗の伝統技法「沈金」の重要無形文化財保持者(人間国宝)・山岸一男さんは、両陛下が能登半島地震の被災地を3度訪問したことに感謝を伝えた。天皇陛下は「おけがは?」と気遣い、皇后さまも「復興をお祈りしています」と語りかけた。

 元全日本ろうあ連盟理事長の石野富志三郎さんとは手話通訳者を介して懇談した。11月に開幕する聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」について、陛下は「良い大会になるといいですね」と話した。