オリックスは11日、カタール政府系ファンドのカタール投資庁と共同でファンドを立ち上げると発表した。国内企業の事業承継や上場企業の非公開化案件を対象に投資する。これまで国内の中堅、中小企業への投資を中心に手がけてきたが、資金力のあるファンドと組んで、大型の合併・買収(M&A)案件の拡大も狙う。

 両者で計25億ドル(約3800億円)を拠出する。ITやヘルスケア、物流など成長が見込める企業を投資先として想定する。借り入れを含めた投資総額は1兆円規模に及ぶ見通しだ。

 オリックスの高橋英丈社長は東京都内で開いた記者会見で「株式の非公開化を通じた企業統治の改革にも貢献したい」と意気込んだ。