東京電力柏崎刈羽原発の再稼働について、新潟県の花角英世知事が容認する方向で最終調整に入ったことが19日、分かった。複数の県関係者が取材に明らかにした。21日にも公表する見込み。その後、12月の県議会で県民の意思を確認し、地元同意の手続きを終える方針だ。花角氏が容認の考えを正式表明すれば、東日本大震災に伴い福島第1原発事故を起こした東電の原発として初の再稼働が実現に近づく。

 花角氏は19日の定例記者会見では、再稼働是非の判断について「近く結論を出して話したい」と述べた。

 東電や政府は柏崎刈羽原発6号機の早期再稼働を目指しており、地元同意が最大の焦点となっている。花角氏は、県内30市町村長との懇談会や公聴会、県民意識調査を踏まえ、県民の意向を見極めると説明。再稼働の是非を判断した上で県民の意思を確認するとしている。

 12日に会談した立地自治体の首長のうち柏崎市長は早期判断を求め、刈羽村長は知事に判断を一任すると述べた。