次世代エネルギーとして期待される核融合発電の研究開発を加速するため、政府が総額1千億円超を投じる方針を固めたことが25日、政府関係者への取材で分かった。新興企業(スタートアップ)支援のほか、企業や大学が研究設備を共同で利用できる拠点の整備、国際プロジェクトの推進が柱。2025年度補正予算案に盛り込み、国債の活用も検討する。
高市早苗首相は10月の所信表明演説で「早期の社会実装を目指す」と表明し、日本成長戦略本部では重点投資の対象とした。過去70年余りかけて実用化に至っていない困難な技術だが、近年は米国や中国などで巨額の投資が進み、進展の期待が高まっている。日本は国家戦略で30年代に発電が可能だと示すことを目標に掲げており、政府による強力な後押しが必要だと判断した。
最大の柱はスタートアップ支援。経済産業省が3年間で約600億円を確保する。部材の開発など段階的な目標を設定し、クリアすれば支援が続く仕組みを検討する。
























