日銀は26日、保有する国債の含み損が9月末時点で32兆8258億円に上ったと発表した。比較可能な2005年3月期決算以降で過去最大を更新した。日銀が政策金利を引き上げたのが主因だ。長期金利が上昇して国債の価格(時価)が下落し、帳簿上の価格(簿価)を一段と大きく下回る状況になった。

 財務の健全性低下が懸念されるが、日銀は満期まで保有することが前提のため実際に損失が生じることはなく、運営に影響はないと説明している。

 長期金利と国債の価格は逆相関関係があり、金利が上がると国債の価格は下がる。