スノーボード女子スロープスタイルで優勝した深田茉莉(右)から金メダルをかけてもらう佐藤康弘コーチ。中央は練習仲間で五輪王者の蘇翊鳴=18日、イタリア・リビーニョ(共同)
 スノーボード女子スロープスタイルで優勝した深田茉莉(右)から金メダルをかけてもらう佐藤康弘コーチ。中央は練習仲間で五輪王者の蘇翊鳴=18日、イタリア・リビーニョ(共同)

 2020年4月25日。スノーボード女子スロープスタイルで初出場制覇した深田茉莉(19)が、多くのトップ選手を輩出する佐藤康弘コーチ(51)と出会った。二人三脚で冬季五輪の日本女子最年少での頂にたどり着いた。親しみを込めて呼ぶ「『やっさん』とだったから、ここまで来られた」

 1回目の転倒後「諦めるのはまだ早い」と叱咤された。圧巻は3回目。得意な方向の横3回転半技は「(教えを受けてから)ずっとやってきた」と誇った。

 この五輪を狙う計画で猛特訓がスタート。他の選手が切り上げる悪天候の日も「こういう時こそ練習しないといけない」と諭された。

 24年1月の中国での合宿中、練習姿勢が積極的ではないとして予定を早めて帰国を提案された。練習仲間で五輪王者の蘇翊鳴(中国)らの貪欲さとも比較され「甘いことに気づいた」。

 妥協を許さない競技への向き合い方がさらなる飛躍につながった。「やっさん」は初挑戦での悲願達成に「報われて良かった」と感慨深げ。花開いた逸材も「本当にやってきて良かった」と何度も目を潤ませた。(共同)