他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った血液成分「血小板」を血液疾患や大量出血の患者らに輸血し、安全性と有効性を確かめる医師主導治験を、2028年1月から開始する計画だと京都大iPS細胞研究所の江藤浩之所長らのチームが15日明らかにした。京都大、千葉大、山梨大の3施設で実施する。

 通常、血小板は献血で得た血液から製剤しているが保存期間が短い。iPS細胞から血小板のもとになる「巨核球」を作って凍結保存することで、安定した生産や緊急時の大量供給が可能になると期待される。

 横浜市で開催中の日本輸血・細胞治療学会学術総会で、堺田恵美子千葉大病院診療教授が説明した。現在、対象疾患の選定を進めている。

 京都大は19年から、本人の細胞から作製したiPS血小板を難病貧血の患者1人に輸血する世界初の臨床研究を実施。安全性は確認されたものの、血小板の増加はみられず有効性を確認できなかった。その後、血小板をより正確に測定したり、拒絶反応を起きにくくしたりする手法の開発を進めていた。