【北京共同】中国の習近平国家主席が今年初の外遊として訪朝を決断した背景には、5月のトランプ米大統領との会談で、最大の懸案だった対米関係の安定にめどが立ったことが大きい。「守り」の外交から「攻め」に転じ、9月の訪米を前に北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記を自陣営につなぎ留め、有利な国際環境の構築を図る狙いがある。

 中国筋によると、習氏の6月訪朝に向けた調整が本格化したのは5月14、15両日にトランプ氏と会談した直後だった。夏には党長老らを交え、国政の重要事項を話し合う非公式の「北戴河会議」があり、7月に中朝友好協力相互援助条約の締結から65年になることも踏まえ、上半期の外交を締めくくる主要行事として7年ぶりの訪朝を決めた。

 別の中国筋は、米中首脳会談で「中米関係が予測可能であるとのメッセージを世界に発信し、大きな成果を得た」と指摘した。

 ロ朝関係の緊密化は北朝鮮に外交・軍事的な選択肢が増えることを意味し、中国にとっては好ましくない。習氏自らの訪朝でけん制する狙いもある。