アトピー性皮膚炎の症状が人によって異なるのは、攻撃するべき異物を体内で見分ける免疫細胞のセンサーの違いが影響している可能性があるとの研究結果を、広島大や理化学研究所の研究チームが27日までに国際学術誌に発表した。

 アレルギー疾患を発症するかどうかや重症度の差は、食事や住居など環境の違いが一因だといわれている。一方で、体内で原因物質を認識する免疫細胞のセンサーの違いがどう影響しているのかは明らかでなかった。

 チームは、全身の免疫の司令塔となる「T細胞」の表面にある受容体というタンパク質に着目。体内に入ってきた物質にくっつき、敵かどうかを見極める役割を担っており、さまざまな物質を認識するため、T細胞の表面には多くの種類の受容体がある。

 チームは、他の遺伝情報は同じだが、T細胞の受容体だけは異なっている2匹のマウスで実験。ダニから採取した同じ物質をそれぞれのマウスの皮膚に数回塗ると、いずれもアトピー性皮膚炎の反応が見られたが、かゆみの症状が出たのは片方だけだった。