「いつか世界選手権で金メダルを」-。愛知・名古屋アジア大会の空手男子組手67キロ級で、パレスチナのダイファラ・マハムード(24)が5位に入った。競技生活のため域外に逃れる選手も多い中、生まれ育ったイスラエル軍の占領地ヨルダン川西岸にとどまると決意。困難と闘いながら世界を目指す。
西岸の都市ラマラ出身。空手はメジャーではないが近所に道場があり、7歳で始めた。大学では機械工学を専攻し、現在はエンジニアとして働く傍ら稽古に励む。
2023年にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まると、練習環境は一変した。選手団によると、競技関連の施設が多数破壊され、スポーツ界は千人超の人材を失った。ダイファラも空手仲間を亡くした。
練習相手を求めた遠征にもイスラエル軍が課す移動制限が重くのしかかり、試合数は減少。それでも西岸に残るのは「自分と先祖の土地だからだ」
故郷の人々の存在が「畳の上で力をくれる」。戦火で苦しむ人たちに、パレスチナ代表として幸せを届けることがモチベーションだ。(共同)























