最高裁
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 自ら起こした訴訟の期日への出頭を許可しなかった名古屋拘置所の対応は違法だなどとして、死刑囚が国に賠償を求めた二つの訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(尾島明裁判長)は30日、違法ではないと判断した。死刑囚側の請求を一部認めた二審名古屋高裁判決をいずれも破棄し、請求を棄却した。死刑囚側の敗訴が確定した。

 原告は森本(旧姓沢本)信之死刑囚。判決によると、死刑囚は民事訴訟の口頭弁論に出頭する許可を求めたが、拘置所は認めなかった。2018~21年には、訴訟の相談のため司法書士と複数回面会した際に拘置所が職員を立ち会わせた。

 小法廷は、死刑囚の出頭が特に必要な事情は見当たらず、拘置所側の対応は「裁量権の逸脱、乱用と言えず、違法ではない」と指摘。職員が立ち会わないようにすることが、特に必要な事情もないとした。

 2訴訟はいずれも国に慰謝料を求めた。それぞれ一審名古屋地裁が請求を棄却したが、二審は違法性を認めた。死刑囚は、三重県松阪市で女性2人を絞殺し現金などを奪った強盗殺人罪に問われ、05年1月に死刑が確定した。