第二章 似た者同士(九十二)
「織田家は、従来の浅井と朝倉、若狭の武田、六角の残党、阿波四国家に加えて、新たに延暦寺、石山本願寺まで敵に回すことになった。畿内での味方は、わしと三好宗家、畠山と和田惟政くらいなものだ。信長がこれだけ数多の敵を相手に、どう立ち回ってみせるか。この難題は高所の綱渡りに等しい。わしはその際の、織田上総介の手際を知りたい」
第二章 似た者同士(九十二)
「織田家は、従来の浅井と朝倉、若狭の武田、六角の残党、阿波四国家に加えて、新たに延暦寺、石山本願寺まで敵に回すことになった。畿内での味方は、わしと三好宗家、畠山と和田惟政くらいなものだ。信長がこれだけ数多の敵を相手に、どう立ち回ってみせるか。この難題は高所の綱渡りに等しい。わしはその際の、織田上総介の手際を知りたい」