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「益城入魂」の鉢巻きで神戸の街を駆け抜けた熊本県益城町の岡田浩一さん=神戸市中央区港島中町6(撮影・吉田敦史)
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「益城入魂」の鉢巻きで神戸の街を駆け抜けた熊本県益城町の岡田浩一さん=神戸市中央区港島中町6(撮影・吉田敦史)

「益城入魂」の鉢巻きで神戸の街を駆け抜けた熊本県益城町の岡田浩一さん=神戸市中央区港島中町6(撮影・吉田敦史)

「益城入魂」の鉢巻きで神戸の街を駆け抜けた熊本県益城町の岡田浩一さん=神戸市中央区港島中町6(撮影・吉田敦史)

 忘れず、前へ-。19日、阪神・淡路大震災から23年近くたった街を舞台に開かれた第7回神戸マラソン(神戸新聞社など共催)。東日本大震災や熊本地震の被災地から参加した人も多く、それぞれの「あの日」を胸に駆け抜けた。失った家族への思いや教訓を、若き次世代へ。伝える決意、受け継ぐ勇気が、ランナーたちの背中を押した。

 熊本県益城町の岡田浩一さん(25)は「益城入魂」の鉢巻き、勤務する肥後銀行(熊本市)のユニホームで走りきった。

 「地震があった町から来たと伝えてこい」と同僚から送り出されてきた。「復興への道筋が見えない」ともどかしさを覚える自身にとっても、阪神・淡路大震災を経験した神戸で走ることは念願だった。

 2時間43分48秒で完走した神戸の街は、23年近く前に震災があったことを思わせないほど美しかった。

 「いつか益城町も、こうなれるんかな」

 熊本地震では母、祖父母と4人で暮らす自宅が大規模半壊。「元の場所で暮らしたい」と今年4月に再建したが、周囲はさら地だらけだ。「帰りたいけど費用がない」と嘆くお年寄りも多いという。人が戻らないから、今も夜が暗い。

 地震から1年7カ月。焦燥感が岡田さんを駆り立てた。「走りながら被災地を見たい」。先月は宮城県で開かれた「東北・みやぎ復興マラソン」を走った。海沿いに傷跡は多く残るが、避難するための丘など防災の工夫も目に焼き付けた。

 そして神戸。沿道から「熊本頑張れ!」と声援を受け「復興にはまだまだ支援が必要。もっと知ってもらいたい」と感じた。

 東北と神戸を走り、力をもらった。「これからも益城で復興に向けて走ります」(金 慶順)

2017/11/19
 

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