リカちゃんのお話が聞ける「リカちゃんでんわ」が現在も人気なことをご存知だろうか。
1967年にリカちゃんが発売開始。翌年から正式に開始されたリカちゃんでんわは、リカちゃんとお話ができるという特別なワクワクする体験が新鮮で大人気となった。
現在もサービスは続いており、固定電話や公衆電話が大幅に減少した現在も人気が続いているそう。記者が久しぶりにかけると、ラウンドワンに友人と家族と遊びに行ったことを教えてくれ、緊張して番号を押したことなどが一気に思い出された。提供する株式会社タカラトミーのリカちゃん担当者に話を聞いた。
--どのような背景や目的で開始されたサービスなのでしょうか?
担当者:リカちゃんでんわは、リカちゃんが発売された翌年1968年に正式にサービスを開始しました。当時、ひとりの女の子が弊社に「リカちゃんはいますか?」と電話をかけてきてくれたんです。それを受けた社員が機転を利かせ「もしもし私リカよ」と対応をしたことがきっかけで始まりました。反響が大きくなったところで専用回線を開設。オペレーターがお子様たちの対応をする方式から、オペレーターが挨拶をしてから「リカちゃんに代わるわ」とリカちゃんの声を録音したテープに切り替わる方法になり、その後に、現在の最初からリカちゃんの声が流れるテープ式になりました。
--当時の人気の様子を教えてください。
担当者:人気番組『8時だョ!全員集合』に「リカちゃん」と「リカちゃんハウス」が登場した時に「リカちゃんでんわ」の番号も紹介されたのですが、電話が殺到して回線がパンクしたそうです。
--現在の運用状況は?
担当者:現在も月に約4万件ほどお電話をいただきます。内容は毎月更新、昼間と夜でも話題を変えています。季節や日常の出来事を取り入れたり、ママや妹のミキちゃん、マキちゃんが出てくるレアな回もあるんですよ。お子様の電話をかける練習に使われる方もいらっしゃいます。
--長い期間提供し続けて感じた、「リカちゃんでんわ」の意義とは?
担当者:リカちゃん発売から55年以上が経ち、親子3世代で楽しんでいただける存在になりました。「リカちゃんでんわってまだあるんだ!」と懐かしんでくださるお声もいただきます。子どもの頃に電話をかけてくれていた方が、「リカちゃん」という共通の話題で世代を越え、楽しく盛り上がってもらえたら嬉しいです。初めて電話をしてくれる方も、久しぶりの方もぜひリカちゃんでんわにお電話いただけると嬉しいです。
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SNSでは「子供の頃はドキドキしてかけられなかったけど、今ならかけられる!」「都市伝説かと思ってた」「親に内緒でかけたな」「公衆電話からかけて、後ろに人が並ばれて焦った」など当時の思い出が語られている。大人になっても、あの頃のリカちゃんが待っててくれる「リカちゃんでんわ」。久しぶりにかけてみてはいかがだろうか。
リカちゃんでんわ 電話番号03・3604・2000
(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)