他人からの悪口のうわさは気にしない(B.B軍曹さん提供)
他人からの悪口のうわさは気にしない(B.B軍曹さん提供)

誰かの悪い噂を、第三者からふいに聞かされることがあるでしょう。そんな時、真実がどうであれ、心がざわつき不安な気持ちになってしまうものです。そんな時の対処法が描かれたInstagramで漫画を投稿しているB.B.軍曹さんの作品『悪口をまた聞きした時の対処法』が、多くの共感を集めています。

ある日のZoom会議で、夫(以下、髭さん)の部下が、髭さんの悪口を別の部下が言っているのを聞いてしまったという話をしていました。その会話を聞いたB.B.軍曹さんは心配になり、「嫌な感じだね」と髭さんに声をかけます。

しかし髭さんは、「別に気にしないよ」「本人から直接言われたわけじゃないしね」と冷静な対応を見せました。さらに悪口は1人の意見を鵜呑みにしちゃいけないと思うと話を続けます。

その後も「不満があるならちゃんと話してもらえたらいいし、僕はいつも助けてもらってると思ってるから」と、髭さんは最後まで笑顔を見せるのでした。

同作の読者からは「告げ口されても、本人からの話でなければ、聞き流す!自分が陰口、告げ口しないことに注力します。」「管理者となり3年目…こんな風に考えられる人でいたいです!」など、髭さんへの賛同のコメントが多くあがっています。そこで同作の作者であるB.B.軍曹さんに詳しい話を聞きました。

■気持ちをフラットに「ひとつの意見を全体の評価だと決めつけない」

ー話が聞こえてしまった時、B.B軍曹さんは率直にどのように感じましたか?

正直、めちゃくちゃ凹みました。「気にしないのが一番だよね」と頭では分かっていても、心の中では「他にも何か言われてる?」「何がいけなかったのかな?」と、考え込んでしまって。しかも本人は、何事もなかったかのように普通に接してくるので、そのギャップにもモヤモヤしてしまって。「じゃあどれが本音なの?」って、急に人間不信スイッチが入りそうになるんですよね。

ーこのエピソードを漫画にしようと思った理由はなんでしょうか?

誰にでも「悪く思われてるかもしれない」って不安になる瞬間ってあると思います。でも、夫のように「ひとつの意見を全体の評価だと決めつけない」って姿勢があるだけで、自分の心も守れるなと感じました。

この話を描いたのは、「全部を真に受けなくていいし、関係を決めつけなくていい」って伝えたかったからです。気にしちゃうのは人間だから当たり前。でも、その先の受け止め方次第で、ずっとラクになれるんだって知ってもらえたら嬉しいです。

ーもしも悪口の又聞きをしてしまった時は、自分の気持ちをどのように切り替えればいいと思いますか?

「嫌われたかも」と思うと、つい自分を責めたり、相手を避けたくなってしまうんですけど、夫の言葉にあるように「でも助けてもらったこともあるよね」とか「全部が悪いわけじゃないよね」って、いったん気持ちをフラットに戻すのが大事なんだと思いました。

モヤモヤを完全にゼロにするのは無理だけど、「あえていつも通り接する」ことが、自分のためにもなるし、落ち着いて話し合うこともできる。意外とそれが関係修復の第一歩になったりもするんですよね。

(海川 まこと/漫画収集家)