愛知、岐阜など東海地区のご当地弁当チェーンがSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのはライターで構成作家の川合登志和さん(@toppy_net)の
「ほっかほっか亭とほっともっとは元は同じで分裂していた…だけでは話は終わらんのよ
実は先に分裂していたベントマンという存在があって
ほっかほっか亭総本部
ベントマン=旧ほっかほっか亭愛知・岐阜
ほっともっと=旧ほっかほっか亭九州
東海地区はこの三つ巴なのよ」
という投稿。
源流は同じだがほっかほっか亭、ほっともっとにくらべ全国的な知名度はないベントマン。はたしてどのような弁当チェーンなのだろうか。
川合さんに話を聞いた。
ーー東海地区におけるベントマンの認知度は?
川合:1990年代から2000年代にかけては、東海地区で弁当チェーンといえばまず「ベントマン」という存在感で、ラジオ・テレビCMも大量に流れていたので、当時を知っている世代の認知度は圧倒的だと思います。ただ、ほっともっとが全国展開をしたあたりから、お店の数が急激に少なくなってしまったという印象です。
ーーベントマンの魅力や個性とは?
川合:チェーン店でありながら手作り感が強いのですが、だからといって品質にバラつきはなく常においしいというイメージです。まずお米がおいしいですし、味付けが東海地区の自分にとっては常にビンゴという感じですね。メインのおかずから付け合わせに至るまで、なじみの地元の味わいという感じです。
ーーおススメのメニューは?
川合:何といっても「からあげ」などですね。「からあげ弁当」はもちろん、からあげが入った「のりからデラックス」も好きです。昔からベントマンのからあげの味付けに勝るからあげはなかなか無いと思い続けています。近年は様々な全国のご当地メニューをベントマン流にアレンジして出しているのも面白いです。
ーー投稿に大きな反響がありました。
川合:ベントマンがほっかほっか亭の系譜であることを知らない人が多いのは、それだけとにかくCMソングのインパクトが強くベントマンとしてのブランディングが当時定着していたんだなと思いました。またある年齢層以上の人にとってベントマンはなじみのお弁当屋さんという印象があって、子どもの頃食べたとか、大学時代に食べた、バイト先で支給されるお弁当がベントマンだったなど、ノスタルジックな思い出に紐づいている一方で、近所にはお店がなくなってしまって、寂しい思いをしている人が多いということがわかりました。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「ベントマンが元ほっかほっか亭だったのは初耳でした!!」
「待ってーました、ベントマン!ってCMでした 大学の周りによくベントマンありましたが、もうあまり見なくなりました」
「ベントマン、Wikipedia見ると1995年に加盟店150店舗とあるけど、現在は20店舗に激減してるんですね」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。ベントマンは現在、愛知県内を中心に展開しているが唯一の県外店として埼玉県川口市で「前川店」が営業している。ご興味ある方はぜひ足を運んでいただきたい。
なお今回の話題を提供してくれた川合さんは1996年から「名古屋のとなり発 雑学情報サイト」として「トッピーネット」を運営。グルメ、観光など濃厚な名古屋情報が盛りだくさんのサイトなので名古屋にご興味ある方は要チェックだ。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)