保護時、体重700グラム、右後脚の骨が突き出し大ケガを負っていたちゃちゃまるちゃん(画像提供:ろばちゃむさん)
保護時、体重700グラム、右後脚の骨が突き出し大ケガを負っていたちゃちゃまるちゃん(画像提供:ろばちゃむさん)

Xユーザー・ろばちゃむさん(@roba_ro_)は、2023年9月21日、生後推定2カ月の子猫と出会いました。名前は「ちゃちゃまる」ちゃん(女の子)。現在は2歳を迎え、家族の一員として暮らしています。きっかけは、姪から届いた1本の動画。そこから、ちゃちゃまるちゃんと飼い主さん家族の日常が新たな展開を迎えることになったのです。

■◼️ 大ケガの子猫、片足切断の危機に…寄せられる温かい支援の手

「上手く歩けない子猫がいる」と送られてきた映像には、ケガを負った小さな命の姿が映っていました。外出先から急いで駆けつけ、姪と娘とともに探しに行くと、子猫はまだその場所にいてくれたそうです。

「他所のお宅のお庭に入ってしまい、直接行くことができなかったんです。コンビニでおやつを買って誘導しましたがなかなか出てこなくて…。暗くなるし雨も降ってきて困っていたら、お庭の方が帰宅されて協力してくださって。洗濯ネットや虫取り網まで貸してくれて、ようやく捕まえることができました」

すぐに動物病院に向かったものの「処置できない」「片足は切断になる可能性がある」と告げられました。治療費も高額を想定する必要があると説明され、「保健所にお願いする選択肢も」と伝えられたといいます。

それでも、ご飯を食べて必死に鳴く子猫を見て「見捨てられない」と決意。知人や保護団体の協力を得て、別の病院を受診することになりました。

「先生からは『事故に遭って数日が経っているけど、よく生きていたね』と褒めてもらいました。足を残せるかわからないけど、頑張ってみると言っていただいて。その日から入院になりました」

約1カ月の入院を経て退院。しかし、片足は残すことができませんでした。それでも、病院の先生やスタッフの温かいケアのおかげで、ちゃちゃまるちゃんは“抱っこ大好きな甘えん坊”へと変わって帰ってきました。

■◼️ “ずっとのおうち”で、先住猫たちとのご対面

退院後は、まだ手術の傷が完全に癒えていなかったため、隔離生活からのスタートでした。

「特に先住猫ののぶながは、ちゃちゃが気になって仕方なかったみたいで、部屋の前から離れないほどでした。人がいるときにだけ少しずつ一緒に過ごすようにしたら、最初から仲良くできました。ちゃちゃも嫌がる素振りはほとんどなかったんです」

一方で、ころねちゃんは少し時間をかけながら関係を築いていきました。それでも、やがて3匹は追いかけっこをしたり、にぎやかに“猫の運動会”を繰り広げるようになりました。

■◼️ 2歳を迎え、家族の中で甘えん坊レディに

あれから約2年。ちゃちゃまるちゃんは家族の大切な一員として暮らしています。

「なぜか男性陣(夫と息子)にはなかなか慣れてくれなくて、まずはシャーでご挨拶です。でも『鬼嫁だ』なんて言いながら、夫も息子もかわいがってくれています」

のぶながくんは相変わらずちゃちゃまるちゃんが大好きで、毛づくろいをしては時に迷惑そうにされているそう。ころねちゃんとは程よい距離感を保ちながらも、時折みんなで遊ぶことで仲良く暮らしています。

また、娘さんとは特別な絆があるようです。

「娘はちゃちゃと相思相愛。いつも同じ部屋で寝ています。娘は猫シックで、一人暮らしから通学に切り替えるほど猫が大好きなんです」

■◼️「元気で幸せに」 出会いに感謝を込めて

ちゃちゃまるちゃんは、姪からの動画、お庭の家族、友人、保護団体、病院の先生方…多くの人の優しさに支えられて命をつないできました。

「猫を気にして動画を撮ってくれた姪、協力してくださったお庭のご家族、保護団体や病院の先生方、本当にたくさんの方々の優しい気持ちで助かった命です。その思いに応えて、元気に幸せに暮らしてほしいと願っています」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)