入居審査のために提出されたむぎくんの写真(画像提供:むぎと人間さん)
入居審査のために提出されたむぎくんの写真(画像提供:むぎと人間さん)

「今の賃貸を借りるときに不動産会社にペットの写真の提出が必要で、できるだけおとなしく見えるやつにしよう!(家を傷つけそうと思われないように)と選ばれた写真」

そんなコメントとともに投稿されたのは、茶トラの「むぎ」くん(推定2歳・男の子)の写真です。収納ケースの上で前足をそろえ、尻尾をくるんと前に回し、ゴールドに輝く瞳をうるませながら柔らかな表情でカメラを見つめる姿はまさに“完璧ショット”。猫と暮らす人なら、この1枚が奇跡的であることを理解できるはずです。まるで「証明写真」のお手本のような姿に、19万件超の“いいね”が集まりました。

さらに投稿主さんは「家を傷つけそうな写真」とのコメントを添えて、むぎくんの“やんちゃショット”も公開し、爆笑を誘いました。さて、肝心の入居審査の結果はどうなったのでしょうかーー。飼い主のXユーザー・むぎと人間さん(@mugitokoromo)にお話を伺いました。

■◼️奇跡の1枚が生まれた裏側 そして入居審査の行方は?

ーー撮影時の状況について教えてください。

「今春、ご飯の時間の少し前に撮影しました。それまでむぎは、うろうろしたり大声で鳴いたりして、ご飯を催促しながら私にぶつかってきていたんです。でも、鳴きすぎ動きすぎで疲れてきたのか、ちょこんと座って目だけでご飯を訴えるようになった瞬間を撮ったものです」

ーーおすまし顔と「家を傷つけそうな写真」のギャップが大きくて思わず笑ってしまいました。見比べてどんな感想を?

「どちらもかわいいのですが、むぎは小さいころからやんちゃ坊主。だから“家を傷つけそうな写真”のほうが、らしさが出ていて実は好きなんです(笑)」

ーー不動産会社に提出した際、どんな反応がありましたか?

「店舗に伺ったときにメールで送りました。すると担当の方がすぐに従業員さん数名と共有してくださって、『かわいいですね~!』と声をかけてもらいました。写真を提出したのは初夏で、無事に審査も通り、同じ月末には入居できました」

ーーむぎくんは、どんな性格の子ですか?

「暴れん坊で食いしん坊、そして甘えん坊です。昔からおもちゃを遊び倒して壊したり、人が帰宅すると走り回って足に噛みついたりします。噛み癖は今も残っていて手や足は傷だらけですが、これも個性だと思い受け入れています。食いしん坊ぶりも健在で、生後2カ月のころには食事中のおかずを盗もうとするので隣の部屋に入れていたのですが、小さな手で引き戸を開けて突入してきました。生後8カ月のときには、料理中にケージに入れて鍵をかけていたのに、扉の下から手を入れて留め具を外し脱出したこともあります。今でもご飯は必ず完食、1時間前から催促が始まります。ちなみに1日4回食べています。甘えん坊な面もあり、常にベッタリではありませんが人の姿が見えなくなると“アオーン!”と大きな声で鳴いてしまいます。ごみ捨てに出ただけでもです。朝起きたときや帰宅したときには頭をすり寄せてきて、すりすりゴッツンしてくる姿がたまらなくかわいいです」

むぎくんの“入居審査用写真”は、SNSでも大反響。コメント欄は、猫と暮らす飼い主さんから「うちはこれを提出しようかな」「こんな入居審査写真はどうでしょう」など、愛猫の写真がたくさん集まりました。

「すごくいいお顔ですね」
「まさに『借りてきた猫』」
「これは入居審査合格です」
「まるでオーディション」
「おとなしくて賢そう」
「猫かぶってるんですね(笑)」
「これは合格以外ありえない」
「人間で言ったら履歴書用の証明写真みたい」
「うちは親バカ全開のベストショットを送りました」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)