ブルボンが製造販売する、食べられるストローが人気だ。
プラスチック削減や環境問題対策のため紙ストローが普及しだしたのが2010年代後半。口当たりが悪い、すぐふやけてしまう、など苦手とする人も多い。そこで登場したのが、菓子メーカーのブルボンが製造するクッキー製のストロー「コロネクッキー」。現在ファミリーマートなどで主に流通しているが、丈夫でおいしく口当たりも良いと好評。担当者に話を聞いた。
--使い方は?
担当者:ストローのように飲料を吸い上げることができるトッピングクッキーです。専用のカップなどはありませんが、筒状で長さ約20cm、中央部には直径1cm弱の穴が開いています。冷たい飲み物のトッピング材料としてご使用いただくことで、ストローの代わりにもなり、最後は食べていただくこともできる、環境にやさしい商品です。
-- 開発のきっかけは?
担当者:プラスチックの環境問題が深刻化する中、当社でも長年培ってきた菓子の製造技術を基に、環境対応の製品が作れないかと考え、2018年の夏ごろから開発が始まりました。
当初はパスタなど様々な素材で試作を行いましたがうまくいかず…。どんな形なら作りやすいか、最後まで問題なく吸い上げられるか、などの検証を繰り返す中、当社が製造・販売している同じ筒状のクッキー「チュエル」に必要な機能を持たせる方向に決まりました。しかし生地の成型と耐水性を均一化させる仕上げ製法や、量産化に向けた設備開発がなかなか進まず、完成まで苦労しました。
--すぐドロドロになってしまうのでは…?
担当者:コールドドリンク専用で、目安時間としては20分程度を想定しています。ストローとして食べ物の味が損なわれないような工夫をし、口当たりも違和感ないようサイズ調整しました。
--ストローに合うドリンクは?
担当者:クッキー自体がプレーンな味ですので、飲み終わって食べていただくことを考えると、クリーム系のメニューと組み合わせるのがおすすめです。温かい飲み物には使えません。
--今後の、ブルボンの環境問題の取り組みについて
担当者:身近なお菓子での取り組みは、お客様が特別な意識をしなくても楽しくおいしく環境配慮活動ができる、意義深いものと考えています。これらは、当社のコーポレートメッセージ「おいしさ、思いやり、いつもいっしょに。」のもと、継続して活動したいと考えています。
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SNSでは、「はたから見たら紙ストローにしか見えないのに」「この世のストロー全部これにするべき」「ぐるぐるしても折れず曲がらずですごい」「ブラックコーヒーい入れたらほんのり甘くなって美味しい」など反響が集まった。美味しく環境に貢献できるストロー、今後の普及を期待したい。
(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)