「一般論になっちゃいますけど、時間が経つのはあっと言う間だなって」
そんな感慨を口にするのは、タレントで俳優の菊川怜(47)。10月10日公開の映画『種まく旅人~醪のささやき~』に主演する。映画出演は15年ぶりだという。
「本当に早っ!15年経ったなんて思えないというか、とにかく時間の経過の早さにビックリしちゃいます」
■セリフ覚えは1人隙間時間で
本人の体感とは裏腹に、15年という歳月は元祖東大タレントの人生に大きな変化を与えている。今では6歳、4歳、3歳の3児を育てるシングルマザー。母親として子育てと仕事の両立に奮闘の日々を送っている。
「15年ぶりの映画出演…。そもそもセリフを覚えられるのだろうか?という不安とプレッシャーが第一関門としてありました。子育てをしながらなので、なかなかまとまった一人の時間を確保するのが難しいので」
とにかく地道にコツコツと。セリフ覚えは移動時間を利用して集中的に行ったという。
「まさに“コツコツ”でした。子供がいる時間帯には絶対に出来ないし、やるだけ時間の無駄というか、一個も頭に入らない。だったら諦めて家の用事をした方がいい(笑)。とはいえ睡眠時間を削ると翌日に支障をきたすし、そんな無理の出来る歳でもない。無理はしないと自分の中で決めて、移動時間を中心に細かく刻んで積み重ねるように覚えていきました」
■イメチェンの理由
ライフスタイルのみならず、シルエットも変わった。芸能デビュー時からキープしていたロングヘアをバッサリ切って、今ではショートヘアにイメチェンだ。
「高校時代は結構なショートでしたが、なんとなく伸ばしていたら切る機会もなくて。いつか切りたい切りたいと思っていたものが、ちょうど子育てのタイミングで。髪の毛を乾かす時間ももったいないなと思って、2年程前から段階的にカットしていきました。ブローとか定期的にケアしなければいけないのでロングって結構面倒。その点ショートだとヘアクリーム程度で済むのですごく楽です」
8年ぶりの連ドラ出演となった2024年放送の『買われた男』では、女性用風俗店経営者というアンダーグラウンドな役どころを演じて視聴者を驚かせた。
「弁護士、医者、教師とか、真面目で一生懸命で知的な役を演じる事が多かったけれど、悪役や癖の強い一風変わったキャラクターをもっと演じてみたいです。ドタバタコメディにも憧れがありますし、母親役にも興味があります。今だったら実感を持って母親を演じることができると思うので」
菊川怜が過ごした15年は、彼女にいい変化をもたらしたに違いない。
(まいどなニュース特約・石井 隼人)