体重110kgから61kgへ--。3年間で49kgの減量に成功した“のん”さん(@non_110kg)のビフォーアフター写真がThreadsに投稿され、大きな注目を集めています。過酷な運動や極端な食事制限ではなく、「生活習慣の見直し」をコツコツと積み重ねた結果、「生きてるだけで痩せました!!」と実感するまでになったダイエット。そのきっかけは、父の脳梗塞でした。
■きっかけは「父の脳梗塞」
のんさんがダイエットを始めたのは3年前。当時の体重は110kgを超えていました。きっかけとなったのは、父親が脳梗塞で倒れたこと。原因は肥満による高血圧だったといい、「目の前に危機感を突きつけられた感覚でした」と当時を振り返ります。
それまでは、ほぼ家でひきこもっている日々だったというのんさん。
「変わりたいと思いつつも、目の前の誘惑に負けて変われない。行動できないからどんどん太っていく。こんな状態でこれからの将来が不安…という日々を送っていました。これが変わる最後のチャンスかもしれないと思い、ダイエットを決意しました」
■ダイエットの一歩目は「情報収集」
ダイエットを始めるとき、最初に取り組むのは食事制限や運動という人が多い中、まずのんさんが始めたのは「情報収集」。ダイエットの基本を学ぶなかで、「生活リズムの乱れが肥満の原因になる」という知識に衝撃を受けたといいます。
「いざ自分を見つめてみると、私が今やるべきことは食事を直すことでも筋トレをすることでもないな…と。生活リズムを正して、健康な状態の土台をつくることだと気づきました」
体重が110kgあった当時は、「明け方まで起きていて常に寝不足、好きなものを好きなだけ過食し、運動は全くしない」状態。日中は眠く、疲れやすさも常にありました。そこでまず始めたのが「7時間睡眠の練習」でした。
「それが継続できたら、ダイエットも"続けられる"人になれるのでは?と思いました」
睡眠の習慣化が身についたことで、運動や食事の改善にも取り組めるようになり、3年間かけて49kgの減量に成功しました。
「今は『早寝早起き』『栄養を意識して3食を食べる』『毎日何かは運動をする』を習慣化しています。そしたら、生きているだけで痩せました!!」
■停滞期に支えられた言葉と映画
順調に見えるダイエットの道のりにも、何度も「心が折れそうな時期」があったといいます。そんなときに支えになったのが、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の「諦めたらそこで試合終了ですよ」というセリフ。
「最後まで走り抜ける高校生たちの姿を見て、私も“諦めたくない”と思えました」
また、「ダイエットは“結果”ではなく“行動”で自分を評価する」という考え方に出会えたことも大きかったといいます。
「この考え方を最初に知ったことで、体重の増減に振り回されなくなり、安定して食事や運動を続けられるようになりました。お陰で今では『今日もできることをやる』が口癖になっています!」
■「自分を信用しない」ことが続けるコツ
のんさんは、「習慣化のために一番大切なのは“自分を信用しないこと”」だと話します。
「最初はやるぞー!って思うんですが、人って気づいたらサボっちゃうんですよね。なので、サボっちゃう時のことを先に考えて『自分がやらざるをえない環境を作り上げる』こともセットでやるのがおすすめです!」
その工夫のひとつが、SNSでの発信。のんさんは毎日体重をアップしており、それが励みにもなっているそうです。
■減ったのは体重だけじゃなかった
ダイエットを始めたことで、体重だけではなく数えきれないほどの変化があったとのんさんは話します。
「例えば、友達と遊びに行って思い出に写真を撮れるようになったこと。乗り物の耐荷重・服のサイズなど、体重や体型が原因で選べないものがなくなったこと。食事のありがたさや、おいしさが改めてわかったこと。ダイエットの発信を通してたくさんの方とお話しできたこと…など、3年前の自分とは本当になにもかもが変わりました。こんな風にネットニュースに載せてもらえることもです」
昔の自分に感謝しているとの投稿もしているのんさん。「痩せると過去の自分を黒歴史扱いする人も多い中、過去への愛をちゃんと持たれているのが素晴らしいと感じました」というコメントも寄せられています。
のんさんは現在もダイエット継続中。目標は「50kg台に入ること」だそうです。その先についてはこんな夢があるそうです。
「目標が達成したら、過去の私のような人が前を向きたいと思えるようなお手伝いがしたいです。相談を聞いたり、本を出したりもできたらいいな」

























