コスプレでキャラになりきる肉体作りのため、5日間で32リットルの水を飲むという過酷な肉体作りに挑んだコスプレイヤーが話題になっている。
投稿主が行ったのは「水抜き」という方法だ。まず初日に大量の水を摂取し、少しずつ飲む量を減らすことで意図的に体内の水分量を減らし、筋肉の凹凸をよりくっきり見せるというものだ。
ボディビルダーや格闘家が大会出場する時なども行っている方法だが、過剰な水摂取がきっかけで低ナトリウム血症の状態となり、めまい、頭痛、重症化すると意識障害などの症状が表れる水中毒の危険性があり、投稿には体調を心配するリプライが100件以上寄せられた。投稿主のまじめさん(@majime003)に、水抜きとコスプレにかける思いを聞いた。
--筋肉の凹凸がくっきりする理由は?
まじめ:水分を摂ることで利尿作用が促進され、むくみが取れるので、筋肉がはっきり見えるようになります。ボディビルダーやボクサーなども取り入れている方法なのですが、一時的に体内の水分量を減らし、筋肉量を維持しつつ体脂肪を減らすのが目的。ただ水中毒の危険性が伴います。大量に水を飲むことで腎臓に負担がかかり、リスクも大きい方法です。
腎臓が処理できる水の量は成人男性で1時間に約800~1000mlが限界。私は体重などから計算して、30分ごとに200~300mlずつ飲む。 1時間で1リットルを超えないように分けて飲むよう注意しました。
--水抜き期間中の生活について。
まじめ:塩分を控えるために、さつまいも、鶏肉、卵の白身やブロッコリーなどを、ただ焼くか蒸すかして食べていました。素材の味を楽しむ期間だと思い、味のある食べ物はコスプレをするイベント終了まで我慢しました。
--コスプレにこれほど情熱をかける理由は?
まじめ:コスプレキャラに合わせて10キロくらい体重の増量と減量をしていて大変なこともあるのですが、好きだからということに尽きます(笑)。キャラに近づけるための方法は色々ありますが、コスプレを長年続けるうちに、私は体型からキャラに近寄りたいんだと分かりました。時間もかかるのですが、その分キャラクターを深掘りすることも出来る。そこもコスプレの楽しさであると感じています。
Xの投稿にダイエット目的の方からのコメントもついたのですが、水抜きはダイエットではありません。知識がないと非常に危険。制約、個人差、体型などで摂取する水分量を計算して行う必要があるので、くれぐれもまねしないでください。ダイエットなら下半身の筋トレがオススメです。
--思い通りの体形になり会場で披露できたお気持ちは?
まじめ:自己満足だと思っていたのですが、今回東京ゲームショーを通してたくさんの方々が僕のコスプレを見て感動したり、好きだったキャラが実際にいる!と喜んでもらい、幸せなことだと感じました。自分も納得できて、誰かも幸せにできるなら、それは凄くやる価値のあることだと、あらためて思えた体験でした。
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SNSでは「健康第一で楽しんで」「さすがに過剰摂取では?」「コスプレ愛が重すぎる」「命がけすぎ」などの反響が寄せられた。繰り返すが水抜きには専門的な知識と万全の注意を要する。くれぐれもまねをしないよう注意していただきたい。
(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)