健康診断の時期になると、お酒を控えたり、食事や睡眠に気をつけたりすることがありますよね。株式会社自然食研(大分県豊後高田市)が実施した「健康診断前の健康意識」に関する調査によると、健康診断前に意識した生活習慣を「健康診断後は継続できていない」人が約7割にのぼることがわかりました。他方、健康診断前だけ飲酒を控えることで、どのような懸念があるのでしょうか。
調査は、日常的に飲酒習慣がある20~60代の男女510人、および内科医511人を対象として、2025年9月にインターネットで実施されました。
日常的に飲酒習慣がある人に対して、「肝臓の状態が心配になった経験」について尋ねたところ、「ある」は43.0%、「ない」が57.0%という結果になりました。
また、「健康診断前に飲酒習慣や生活習慣を見直そうと意識したことがある」と答えた人は43.9%を占めました。
「健康診断前に飲酒習慣や生活習慣を見直そうと意識したことがある」と答えた人が意識した「生活習慣」としては、「飲酒量を減らす」(66.5%)が最も多く、次いで「食生活を整える」(47.3%)、「水分を多めにとる」(36.2%)といった日常的な生活習慣の調整が挙げられました。
その一方で、69.2%が「健康診断前に意識した生活習慣を健康診断後は継続できていない」と回答。その理由としては、「我慢するのがストレス」(57.4%)、「モチベーションが続かない」(42.6%)、「空腹感や誘惑に負けてしまう」(31.6%)が上位となりました。
多くの人が、健康診断後は生活習慣の改善を続けられていない現実がある中で、健康診断前に飲酒を控えることはどの程度の意味を持つのでしょうか。
そこで、「健康診断前だけお酒を控えることで、肝機能の検査結果与える一時的な影響」について内科医に聞いたところ、「強く影響すると思う」が39.7%、「ある程度影響すると思う」が48.0%となりました。
また、「健康診断前だけ飲酒を控えることによる懸念点」については、「一時的に良い数値が出て患者が誤解する」(50.1%)や「本来の生活習慣に基づいたデータが得られない」(49.7%)に回答が集まり、「健康診断前にいつも通りの生活をしていないとせっかく時間を使って健康診断を受けた意味がなくなる」「数日間だけでも節制すれば結果が変わる、つまり普段の在り方が重要と認識してほしい」といった意見が寄せられています。
最後に、「日常的に飲酒する人が肝臓をケアするにあたって、継続しやすい生活習慣」を聞いたところ、「十分な睡眠をとる」(50.1%)、「食べ過ぎ・飲み過ぎを避ける」(45.0%)、「定期的に運動する」(38.9%)、「肝臓ケアができるサプリメントの摂取」(29.2%)などが上位に挙げられました。
なお、「サプリメントの摂取」と回答した理由については、「手軽に取り入れられる(習慣化しやすい)」(85.9%)、「生活リズムや環境に左右されにくい」(57.7%)、「費用や労力の負担が少ない」(47.0%)などが挙げられました。