「18歳で月収300万なんてウソじゃないの!?」と多くの人は疑いますが、これは歓楽街で実際に起き得る話です。決して大多数が当てはまるわけではないものの、高校卒業したての若者が月収3ケタ万円をすぐ手にすることも可能なのが夜の世界。金額だけを見れば、本当に夢がありますよね。
ただ、10代で高収入をゲットできる女性は独自の“才能”を持ち、法に触れる年齢から夜職デビューを果たしているケースが多いです。インタビューに応じた25歳のS李さんも例に漏れず、未成年から地元で飲み屋のバイトを続けていました。
飲み屋バイト卒業後、上京すると収入はうなぎ登りです。あっという間に月収3ケタ万円に到達するものの、夢のような毎日はそう長く続かなかったようで……?
■JKリフレで荒稼ぎ!月収100万円で「物足りない」
16歳から地元の違法キャバクラに勤務し、当時の時給は2500円でスタートします。夜職的な観点からすると時給2000円台は格安ですが、高校生にとっては嬉しい金額でしょう。この時は、最終的に時給4000円程度が限界値だったそうです。(以下『』内、S李談)
『地方なので単価が鬼安いんです。どんなに客呼んでも最高時給4000円、都内じゃあり得ない金額ですよねぇ。未成年を雇うくらいだから面接時の年齢確認もザル。法を完全に無視した営業なので夜19時から朝4時、5時まで平気で店を開けてた(笑)だから時給が安くても、オープンから最後までいればそこそこ稼げたんですよ』
学生時代からかなりのバイト代を稼ぎ、通信制高校を卒業した後は勢いで上京したS李さん。知人の家に居候しながらJKリフレで働き、さらに収入を伸ばします。
※リフレ:女子従業員に制服やパジャマ等を着用させ、個室でマッサージや添い寝といったサービスを提供する形態の営業
元キャバ嬢といってもS李さんはアイドル風の可愛らしい顔立ち。オタク系のお客さんからウケが良く、リフレの空気感に“ハマれる”見た目だったのも稼げた理由の1つでしょう。
『“おじ”からお金を引っ張る方法は分かってたから、リフレで“無双”してた(笑)君のパパになりたい!って希望する人も多かったので、外ではパパ活。店ではチップ次第でメニュー以外のサービスも全然やってましたよ』
18歳から20歳までは同じ店に在籍し、月収300万円ベースが当たり前の日々を送っていました。少し疲れて仕事をセーブした月は月収100万円に落ち着き、「お金が足りない」と焦ったそうです。
つまり、彼女は稼ぐうちに歓楽街での遊びを覚えてしまったのです。すっかりボーイズバーやメンズコンカフェにハマり、毎月収入の半分を突っ込むようになりました。
また整形にも手を出し、二重やヒアルロン酸注入、鼻のプロテーゼなどあらゆる施術をおこなっていきます。
その後、年齢が進むにつれ派手系の顔へと生まれ変わったため、リフレでの客ウケがイマイチ伸び悩み始めます。S李さん自身も限界を感じ、思い切って別の業種へシフトチェンジをすることに。
■現在25歳、貯金ゼロナイトワーカーに
『リフレ勤務を経て顔を整形。その後コンカフェに移るパターンが多いから、私もその道を選んだんです。でもコンカフェって高いシャンパンが入らないと、全然稼げない。地方キャバにいた時と同じくらいの時給に乗せるのがやっとで、物足りないから速攻でやめました。そこからずっと、デリヘルとソープの掛け持ちです』
パパ活をしながら夜のお店の掛け持ち、多忙な日々を送りながら月収100万~300万円をキープしつつ、飲み屋にも通いました。ここまでは紆余曲折ありながらも順調だったのですが、遂に彼女は大きな壁にぶつかります。なんと、働いている最中に大きなお土産をもらってしまったのです。
『まぁ、ここ数年流行りの大きい性病ですよ。お金欲しくてNS(衛生器具を使用しない性的サービス)の店に在籍してたら、もらってしまいました』
夜職人生初めてにしての大病を患い、しばらくの間は休業せねばなりません。その時はお金に困っていなかったため、手持ちのお金を頼りにノンビリと暮らす予定でしたが、あまりのショックにS李さんのメンタルは崩壊します。復帰可能な時期に差し掛かっても、家から出る気力さえ湧かないのです。
『休業中の序盤は、メンズエステなど粘膜接触のない業種でゆるゆるバイトしていました。収入ゼロよりマシだと思いまして。でも、病気になったストレスと今まで張りつめていた糸がバンッ!て切れちゃってから、全てが嫌になったんです。客と連絡とってたスマホも勢いで解約しちゃいました』
考えもなしに在籍店を全て退職し、約1年間のニート生活が続きます。
現在はメンタルも回復して社会復帰したものの、なんと貯金はゼロ。ニート期間中に作った借金の返済や、現在もフルタイムの出勤が難しいなど、様々な悩みを抱えているようです。
『悠々自適に暮らせるほどのお金を残してないまま無職になったから、あっという間に手持ちが消えた(笑)ニート終盤はすごい切り詰めた生活してたり、カードが払えなかったり色々悲惨だったな。今もメンタルが安定しないから、前みたいに“鬼出勤”はできません』
ポツリと「お金、残しておけばよかったな」と、呟いたS李さん。確かに右から左へ稼ぎを流したのは事実ですが、25歳という若さで失敗に気づけたのは非常に大きいでしょう。それに、高収入を手にするセンスを持ち合わせているのだから、まだまだ希望があるタイプだと、筆者は勝手ながら思いました。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

























