友人同士の恋を応援!してたんだけど…
友人同士の恋を応援!してたんだけど…

「国立社会保障・人口問題研究所」が既婚者に行った調査では、約4組に1組が「友人の紹介」がきっかけで結婚しているそうです。

一方で、「友人の恋を応援していたはずが、なぜか自分が板挟みに…」そんな「友情と恋愛のもつれ」に巻き込まれた経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。今回は、そんな複雑な友人関係のトラブルに巻き込まれてしまった、東京都内に住む会社員のY美さん(20代・女性)に話を伺うことができました。

■もうすぐ両想い…だったはずなのに?

Y美さんがよく遊ぶメンバーに、大学時代の友人・A男くん(男性)と、SNSで知り合った趣味仲間・B子さん(女性)がいました。

「私を通じて知り合った2人は、ここ半年くらいで急に距離が縮まってました。週末はたまに2人きりで出かけたりもしていて、私も『もう付き合えば?』って言っちゃうような関係だったんです」

Y美さんを通じて、ただの知り合いだった関係から、ゆっくり育っていくような恋。Y美さん自身も「これはもう、時間の問題かな」と思っていたといいます。

そんな矢先--まさかの出来事が起こります。「B子さんと遊んだ日、『ちょっと報告があるんだけど』って言ってきまして。もしかして、ついにA男くんと付き合い始めたのかな…!?って、内心ワクワクで聞いたら--なんと『バーで知り合ったばかりの男性と付き合い始めた』って言うんです」

…ウソでしょ!?思わず耳を疑ったY美さん。「え、A男くんとは?この前2人で映画行ったって言ってたよね?」と確認するも、B子さんは「うーん、まあ…いい人だけど、ドキドキはなかったから」と、あっさり返答。

「え? ドキドキがないからって、半年一緒にいた人をバッサリいくの?」とY美さんはビックリしてしまったそうです。

■話は思わぬ方向に…

その後、どうしても気になったY美さんは、B子さんにこう尋ねてみました。

「ねえ、A男くんにはちゃんと伝えたの?別の人と付き合い始めたって…」

するとB子さんは、どこか面倒くさそうにこう返してきたのです。

「え?わざわざA男くんに言わなくてもよくない?」

その一言に、Y美さんは思わず言葉を失いました。仲の良かった2人の関係を応援していたY美さんにとって、それはあまりにも無責任に思えたのです。

「え、ちょっと待ってよ…。A男くんは、明らかにB子さんのこと本気だったじゃん? 何も言わずにいるなんて、さすがにひどくない?」

「いやいや、私たち付き合ってたわけじゃないし。勝手に期待されても困るんだけど」

「そうだけどさ…じゃあ、今までの時間は何だったの? お互い気持ちがあるように見えてたし、ちゃんとけじめつけるのが礼儀じゃないの?」

お互い譲らず、言い合いに発展してしまったY美さんとB子さん。

「『私の恋愛なのに、なぜそこまで言われなきゃいけないの?』『そんなに言うんだったら、Y美から伝えてよ』と言われたのを最後に、B子さんとはケンカ別れみたいになってしまって、LINEもSNSも全てブロックされてしまいました」。Y美さんは苦々しい表情で語りました。

その後、仕方なくA男くんにLINEで事情を伝えると、あまりにショックだったのか数日間返信がなかったといいます。

「ようやく連絡が来たと思ったら、『B子に、考え直すように伝えてくれ』って…。なんで!?ふたりとも、なんで私を挟むの!?って驚いて。

後から知ったんですが、A男くんは年末にB子さんに告白するために、数カ月前からテーマパークのチケットやレストランの予約を取って、プレゼントも用意してたみたいで。残念な気持ちはわかるけど、もうこっちが泣きたくなりました…」

■“恋と友情”の間で、わかりあえないこともある

「精いっぱい話したんですが、結果的にA男くんとも微妙な距離感になってしまって。それから、仲良しグループの集まりにもA男くんは来なくなってしまいました。明らかに『私がいるから』だと思います。

私、何も悪くないはずなのに、板挟みで気まずくなって…もう『どうしてこうなった』って感じでしたね。

でもそれも、恋と友情が絡むと起こりがちな『あるある』なのかなって思います」

Y美さんはそう振り返りました。

もちろん恋愛は個人の自由で、誰が誰を選ぶかはその人の価値観次第。しかし、せめてちょっとした配慮があれば、こうした大きなすれ違いは防げたでしょう。

年末年始、人と人との距離が縮まる季節は、“心の距離”にも気を配る必要があるのかもしれませんね。

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【出典】国立社会保障・人口問題研究所

▽第16回出生動向基本調査