友人から専業主婦のリスクを聞かされモヤモヤ ※画像はイメージです(polkadot/AdobeStock)
友人から専業主婦のリスクを聞かされモヤモヤ ※画像はイメージです(polkadot/AdobeStock)

Aさん(30代女性)は夫と子どもの3人暮らしで、現在は専業主婦として家庭を支えています。働きに出る夫を支えることと愛する我が子の成長を見守ることに使命感を持っており、Aさんは今の生活に満足していました。

ある日、家に遊びに来てくれた友人にそのことを話すと「専業主婦ってリスク高くない?旦那さんが病気したらどうするの?」と言われてしまいます。

続けて「収入が1つなのは不安じゃない?」「もし何かのトラブルで1人で子どもを育てることになったらどうやって生活するの」と心配されてしまうのでした。とはいえAさん夫婦は、家計も堅実で夫婦仲も悪くなく、Aさん自身は「そこまで深刻に考えなくても…」と友人の言葉に不満を覚えます。

専業主婦は不安やリスクが多いものなのでしょうか。専業家庭で想定されるリスクや現実的な備えについて、ファイナンシャルプランナーの臼井明美さんに話を聞きました。

■専業家庭と共働き家庭の大きな違いは、収入源の数と家計の耐久力

ー専業家庭と共働き家庭では、家計のリスクにどのような差があるのでしょうか?

大きな違いは、収入源の数と家計の耐久力です。専業家庭の主な収入源は1つなので、何かあった場合収入が止まるリスクがあります。住宅ローンや教育費、老後資金などを1人の収入で背負う構造になります。

一方で共働き家庭は、収入源が2つあるのでどちらかが働けなくなっても家計がすぐには崩れにくいのが特徴です。ただし1馬力か2馬力かだけでなく、収入額や家計状況も家庭によってさまざまです。そのため家計のリスクの違いは一概にはいえません。

ー実際に、専業家庭から相談を受けることはあるのでしょうか?

相談を受けることは多々あります。

専業家庭で多い相談は、パートナーに何かあった時の不安です。パートナーが突然大きな病気にかかった場合の生活費や、万が一の際にどの程度の死亡保障が必要なのかといった相談がよく寄せられます。

また、老後資金に関する不安も少なくありません。専業主婦(夫)は厚生年金に加入していないため、将来受け取れる年金額が共働き家庭よりも少ないケースが多いです。そのため、老後の生活費を心配されている方が多い印象を受けます。

ーでは専業家庭の不安に備えるためには、どのような対策をしておくと安心でしょうか。

まずは、緊急予備資金として生活費の6カ月分を用意しておくと良いでしょう。仮に収入が途絶えても、立て直す期間と金額があると安心です。

次に、必要な保障の整理もおすすめです。死亡や就業不能、がんなどの大病によって生活が変わる可能性に備え、それぞれのリスクに応じた保障内容を検討することが大切です。むやみに大きな保障を準備するのではなく、各家庭の状況を踏まえて、必要な補償額を計算してから備えてはいかがでしょうか。

また、教育費や老後資金の積立なども、計画的に始めてみましょう。教育費が終わったら老後資金を貯めるのではなく、同時に考えて始めたほうが良いです。老後までは時間があるため、少ない金額からでも資産を増やせる可能性があります。

最近、資産運用という言葉をよく耳にすると思います。しかし「みんながやっているから」「なんとなく始めた」という理由では、不安の解消にはつながりません。しっかりと資産運用をする目的を持ち、その目的に合った商品を選びましょう。

◆臼井明美(うすい・あけみ) ファイナンシャルプランナー
大手日系保険会社や外資系金融、生命保険会社で営業や新人育成を経験後、ファイナンシャルプランナーとして独立。現在は仙台を拠点に、NISAやiDeCo、老後資金など幅広いマネー相談を中心に、これまでに3000世帯以上の相談に対応。離婚後にお金の不安と向き合った経験を生かし、セミナーや個別相談を通じて解決策を提案・サポートしている。

(まいどなニュース特約・八幡 康二)