現代社会において、重要なインフラとなっている携帯電話。株式会社アーラリンク(東京都豊島区)が運営する通信困窮者支援事業『誰でもスマホ』が実施した調査によると、携帯電話の契約ができないことで、日雇いや単発バイトに「応募すること自体ができない」という実態が明らかになり、経済的に困難な状況にある人ほど、「働くための入り口」から排除されてしまう構造が浮き彫りになりました。
調査は、一定期間携帯電話を持てなかった経験がある全国の男女604人を対象として、2026年2月~3月の期間にインターネットで実施されました。
インターネットのプラットフォームを介し、単発・短時間の仕事を請け負うギグワーカーなどの柔軟な働き方が急速に拡大し、スキマバイトアプリの利用者が数百万人規模に達するなど、労働市場は大きな転換期を迎えています。
そこで、「携帯電話が契約できない期間の仕事探しの方法」について聞いたところ、「フリーWi-Fiを使ってネット検索した」という人が118人にのぼることが確認されました。
しかし、ようやく仕事を見つけても、応募の最終段階で手続きが進められず、その場で応募を断念せざるを得ないケースが少なくないといいます。
実際に「電話番号がない」あるいは「SMS認証ができない」という理由で、「単発バイトなどの応募や採用を断られた経験がある」とした人は280人に達し、セキュリティ強化の代償として導入されたデジタル認証が、結果として今すぐ収入を必要とする人ほど、就労の機会そのものから排除されてしまう状況が生まれていることが明らかになりました。
回答者からは、「通信手段がなければ仕事にすら就けず、生活が困窮し探せど就職できず、ますます困窮し、自分自身を追い詰めてしまった」「クレカもスマホも強制解約になり、頼れる親戚もおらず何もできなくて、もう人生終わったと何度も思った」「大人が電話が止まると仕事すらもらえない。一体どんな生活をしているのかと疑われ、マトモな仕事すら頼まれなくなる」などの声が寄せられました。
携帯電話の新規契約には、支払い能力の確認といった審査があり、過去の滞納などで審査に通らなくなると、事実上「身分証明」と「連絡手段」を同時に失うという実態があります。採用する側にとっても、連絡がつかない人材を雇うことはリスクに直結するため、結果として「働く意欲があっても働けない」という悪循環が生まれています。
また、「スマホを持てたことで、現在の働き方や収入が安定した」とした人が455人にのぼり、単発や日雇いといった短期的な仕事に再びアクセスできるようになることが、そのまま経済的自立への足がかりとなる状況が確認されました。
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これらの調査結果を踏まえ、同社は「働く意欲があるにもかかわらず、仕組みの側によって就労機会から排除されているとすれば、それは労働力を必要とする社会全体にとっても大きな損失」と指摘。
そのうえで、「『今日明日の現金』を手に入れるための日雇い労働すら、スマートフォンと電話番号がなければアクセスが難しい時代。通信インフラが真の意味で『社会のセーフティネット』として機能しているか、社会全体でシステムを見直す時期がきているのではないか」と述べています。
























