車の水垢の落とし方を整備士が解説 ※画像はイメージです(metamorworks/stock.adobe.com)
車の水垢の落とし方を整備士が解説 ※画像はイメージです(metamorworks/stock.adobe.com)

梅雨を迎え雨が多くなるこの季節、車に付着する水垢が気になるという人も多いのではないでしょうか。水垢は放置していると目立ってしまい、簡単に落とすことが難しくなることもあります。

そこで本記事では、大切な車を美しく保つために、今回は水垢を落とす方法と水垢がつきにくくする予防対策、ボディカラー別のおすすめ商品について現役の整備士が解説します。

■車に出来る水垢の種類

水垢は大きく分けて「水性」と「油性」の2種類があります。

水性の水垢は大気中のホコリやゴミ、チリ、砂などが雨の後にボディに残って付着することが原因の水垢です。雨が降った後にボディが乾くと特に目立ちます。

油性の水垢は、車の部品に使用されているグリスや潤滑剤といった油分を含むものや、劣化したワックスやコーティングの成分が元になります。これらが雨や洗車、経年的な要因で流れ出たものがボディに残ることで水垢の原因になります。

水性・油性の水垢はカーシャンプーや家庭用洗剤で落とすことができますが、場合によっては汚れが落ちないケースもあります。

■【注意】取れない車の水垢はウロコが原因かも

コンパウンドなどを使用しても水垢汚れがまったく取れないことがあります。この場合、水垢ではなくウロコになってしまっている可能性があります。

▽水垢の放置がウロコの原因になる

ウロコとは、ボディやガラスにイオンデポジットやウォータースポットが発生した状態を指します。ウロコの元は水道水に含まれるカルキ成分や酸性雨で、水垢を放置し続けるとウロコとなり、簡単に取れなくなってしまいます。

マメに洗車をしていれば影響は受けづらいですが、洗車をほとんどしない、洗車後の拭き取りを怠ったりしているとウロコが発生する要因となります。

▽コーティング施工車もウロコには要注意

コーティングをしているからといって、油断は禁物です。ウロコの付着はコーティング施工車の方が何もしていない車よりも、頑固なウロコが発生する可能性が高いです。

コーティング被膜の上にできたウロコを完全に除去することは素人には難しいので、ウロコを取りたい場合には、はじめからプロの洗車スタッフに依頼することをおすすめします。

■車のボディの水垢を落とす方法

車に付着した水垢は、放置した期間やその程度によって落とし方が異なります。

▽初期段階はカーシャンプーでOK

水垢は付着した直後であれば、頑固な水垢となることは少ないです。早い段階でカーシャンプーを使用して、スポンジで優しくこすりながら洗車をすれば、水垢の跡やシミが残ることはまずありません。

▽しつこい水垢にはコンパウンドや専用クリーナーを使う

水垢は時間が経てば経つほどボディに染み付いてしまい、取ることが難しくなります。特に油性の水垢を数週間放置していると、洗車では簡単に落とせないこともあります。

洗車で簡単に落ちない場合は、カー用品店やホームセンターで販売されている、水垢取り専用のクリーナーや目の細かいコンパウンドを使います。それらを柔らかいクロスにつけ、優しくこすりながら磨くことで落とせることが多いので、試してみてください。

また、後ほど詳しく解説しますが、多くのご家庭にある住宅用洗剤や日用品を代用して、水垢を落とす方法もあります。

■車のガラスの水垢を落とす方法

ガラスに付着した水垢もボディに付着したものと同じく、時間が経つほどに取ることが難しくなります。

▽初期段階はカーシャンプーやガラスクリーナーでOK

ガラスもボディと同じく、早い段階でカーシャンプーを使用してスポンジで優しくこすりながら洗車をすれば、水垢の跡が残ることはまずありません。

ボディを洗わずとも、ガラスクリーナーを使って窓を拭くだけでも効果は十分です。乾拭きはガラスに傷がつくことがあるのでおすすめしません。

▽ガラスについたしつこい水垢の落とし方

ガラスについたしつこい水垢を落とすには、まずはガラスクリーナー等を使ってガラスに付着した汚れやホコリを取り除いて表面を綺麗にします。

その後、ガラス専用のウロコや水垢クリーナーを使用して、使用方法を参考にしながら水垢を落とします。

ボディ用のクリーナーを使うと、ガラスに傷がつく可能性があるので控えてください。

■車の水垢落としでおすすめのグッズ3選

車の水垢を落とすときに使うおすすめのグッズを紹介します。

▽簡単に落ちる水垢におすすめのクリーナー

・RINREI(リンレイ) ボディークリーナー 水アカスポットクリーナー B-14

すべての塗装色に使用可能で、コンパウンドが含まれていないボディに優しい水垢落とし専用のクリーナーです。スプレータイプで扱いやすく、コーティング施工車にも対応しているので、日常の洗車で気になったときにも気軽に使える便利な1本です。

▽しつこい水垢落としにおすすめのクリーナー

・カーメイト 洗車用品 カーシャンプー よく落ちる水アカ鉄粉シャンプー 750g C94

簡単に落ちない水垢落としにおすすめの強力な水垢落としです。化学分解の力を利用してしつこい水垢を落とす性能がある代償として、コーティングやワックス成分を落とすほどの力があります。

使用後はコーティングやワックスの施工を前提としており、時間をかけてボディの状態をリフレッシュしたいときに使うことをおすすめします。

▽ガラスの水垢を落としにおすすめのクリーナー

・プロスタッフ(Prostaff) 洗車用品 ガラスクリーナー くるまのガラスクリーナー 420ml ノンシリコンタイプ A-19

ガラスの水垢を落とす場合、ガラスが油膜などでギラついたりすることがないように、専用のクリーナーを使うことをおすすめします。この商品のような、エアゾールタイプでムラになりにくく使いやすいものがおすすめです。

また、水垢を放置し続けた場合や車の使用環境によっては「ウロコ」になっている場合もあります。

■【補足】車の水垢取りは家庭用洗剤などで代用できる?

車の水垢取りは、家にある家庭用洗剤・日用品等でも代用できます。ただし、もともと用途の異なるものなので、溶剤の成分がボディにとっては刺激が強すぎることがあります。

ボディのコーティングやワックスを傷めたり、ボディ以外の箇所(例:ゴムモールなど)に付着してシミになったり、劣化を早める原因になることも考えられます。

家庭用洗剤の使用はあくまで応急用と捉えて、基本的には車専用の水垢クリーナーの使用をおすすめします。

▽水垢の種類に応じた家庭用洗剤の使い分け

以上を踏まえたうえで、水垢の種類に応じて使える住宅用洗剤・日用品は以下のとおりです。

・水性の水垢…お酢、クエン酸【酸性】
・油性の水垢…重曹、食器洗い洗剤【アルカリ性や中性】

それぞれの水垢の種類に応じてご紹介していますが、コーティングの劣化やボディ以外の部分への付着が心配であれば、水性・油性の水垢問わず中性洗剤の使用をおすすめします。

■ボディカラーによっては水垢取りのクリーナー・洗剤をこだわろう

水垢取りのクリーナーや洗剤には、全ボディカラー対応のものから、メタリック系塗装専用のものや、黒色やダーク系カラーの濃色専用のものなどさまざまなタイプがあります。

▽濃色ボディカラー専用の水垢取りの特徴

黒い車は磨き傷やくすみが他の色よりも目立ちやすいという性質があります。(特に淡色系と比較して)

頑固な水垢を落とすためには、ある程度のコンパウンド成分が必要ですが、そのコンパウンドが原因で磨き傷がついてしまっては本末転倒です。

黒い車(濃色)専用の水垢取りは、白やシルバーなどの明るいボディカラー用の水垢取りと比べると、含まれているコンパウンドの成分が超微粒子になっています。

これにより、コンパウンド成分で頑固な水垢除去に対応しつつも、ボディに磨き傷をつけにくい仕様になっています。淡色系のボディカラーの水垢を落とすときも、磨き傷が気になる場合にはあえて濃色向けのものを選ぶのも良いかもしれません。

▽濃色ボディカラーにおすすめの水垢取り

・SurLuster(シュアラスター) スピリットクリーナー ダーク 濃色車用 シリコーン 洗車 水アカ除去や小キズ埋め コンパウンド ソリット メタリック パール マイカ 鳥フン 虫 S-127
・カーメイト 車用 カーシャンプー 本当によく落ちる水アカシャンプー ダーク&メタリック車用 750ml C64

いずれもコーティングやワックスの被膜を落とすほどのクリーニング性能があり、通常のカーシャンプーでは落ちないような水垢を除去するのに適した水垢落としです。

さらに濃色専用クリーナーとなっているので、繊細な塗装面にも配慮した製品で安心して使うことができます。

▽ホワイトカラー専用や淡色用の水垢落としもあり

上記で紹介したカーメイト製の「よく落ちる水アカシャンプー」にはホワイト&ホワイトパール向けの専用水垢落としのクリーナーがあります。

・カーメイト 車用 カーシャンプー 本当によく落ちる水アカシャンプー ホワイト&ホワイトパール車用 750ml C63
・SurLuster(シュアラスター) スピリットクリーナー ライト 淡色車用 シリコーン 洗車水アカ除去や小キズ埋め コンパウンド ソリット メタリック パール マイカ 鳥フン 虫 S-126

いずれも濃色専用、または全色対応の水垢落としと比べるとコンパウンド成分が強いので、より水垢を落とす力があります。

■車の水垢を予防する対策

車に頑固な水垢がついてしまうと、その除去には労力を要します。未然に車の水垢を予防する方法をご紹介します。

▽予防対策の一覧

車の水垢を予防する対策としては、以下のような方法が有効です。

・雨の日に乗らない
・屋内ガレージに駐車する
・カーポートに駐車する
・ボディカバーを使用する
・こまめに洗車する
・洗車の時はモールや隙間まで綺麗にする
・ボディコーティングを施工する

▽予防(1)雨に濡らさない

雨の日に乗らないのはあまりにも極論ですが、雨風が防げる屋内ガレージに車を保管することができれば、かなり水垢の付着を防ぐことができます。

カーポートの設置も青空駐車に比べると大幅に雨を防ぐことができるので、水垢の予防に有効です。

青空駐車で車に乗る機会が少ない場合にはボディカバーの使用を検討するのも良いでしょう。水垢の発生を抑えるにはそもそもその原因を断つことが大切です。

▽予防(2)こまめに手入れをする

使用環境によっては、雨に濡れないように車を保管することが難しいオーナーさんも多いはずです。

水垢の対策としては、こまめに洗車をすることがもっとも大切です。時間をかけてやらずとも、雨の日の翌日などにサッと水をかけ流して拭きあげるだけでも、水垢の予防に効果的です。

また、ドアを開けた内側の全周やモール部分、給油口の蓋を開けたところ、バンパーグリルなど、汚れが堆積しやすい部分は、そこを通過した水がボディに付着して残ることで水垢の原因になります。洗車をするときは、こういった普段は目に付きにくい部分のお手入れをすることが水垢の予防するうえで大切です。

また、ボディコーティングを施工していれば、まったく何もしていないボディと比較して日々の洗車が楽になります。

■車の水垢予防におすすめのグッズ2選

日頃の車のお手入れに使える水垢を予防するグッズを紹介します。

▽気軽にサッと拭くだけ使い捨てシート

・SOFT99 お手入れシート 水アカ・雨ジミ フクピカ 2.0 8枚入 00464

水垢をつきにくくするために大切な「こまめな洗車」が難しい方におすすめなのが、サッと拭くだけで汚れたボディをクリーニングできる使い捨てシートです。

汚れシミや水垢の気になる箇所を素早く綺麗にすることで、頑固なシミ・水垢になるのを予防します。

▽防汚性に優れた滑水性を持ったボディコーティング

・【ながら洗車】 ファストガラス BASEセット 『DIY決定版 2時間スピード硬化のガラスコーティング』 ガラスコーティング 車

このコーティング剤は滑水性能と呼ばれる、ボディに付着した水がこぼれ落ちていくような特徴を持っており、防汚性に定評があります。

有機質配合ハイブリットコーティングで水垢の原因になる無機質汚れをブロックし、水垢の付着を抑えてくれます。

施工のしやすさも人気の理由で、はじめてコーティングをする人にも扱いやすい製品となっています。

▽【補足】コーティングの施工車の水垢についての注意点

ボディコーティングは、コーティングの成分によってはむしろ水垢が残りやすい場合があります。ボディコーティングは、あくまでボディの塗装膜を守る役割が主なものだからです。

また、コーティング施工車は水垢が付着した初期段階であれば水垢を落としやすいですが、コーティングをしているからと定期的なメンテナンスや洗車を怠っていると、何もコーティングをしていない車よりも酷いボディの状態(水垢、イオンデポジットが取れない)になる車をわたし自身もたくさん見てきました。

コーティング施工の有無に関わらず、汚れたボディをそのまま長く放置せずに、こまめに洗車をすることが重要です。

■整備士のまとめ

車に水垢がつかないようにするには、こまめに洗車することがもっとも大切です。

汚れたままのボディを長く放置することが厳禁です。一方で水垢を長く放置してしまったからと諦めるのはまだ早く、水垢落としを使って洗車をすれば再びボディの輝きを取り戻すことができるかもしれません。

(まいどなニュース/norico)