■最初は嬉しかった「旦那さんイケメンだね」
家族を褒められるのは、本来なら嬉しいことのはずです。夫について「かっこいいですね」と言われれば、少し誇らしい気持ちになる人もいるでしょう。しかし、その言葉が何度も繰り返され、必要以上に話題にされると、褒め言葉は少し違った意味を帯び始めます。幼稚園で知り合ったママ友から、たびたび夫について話題にされるうちに、じわじわと違和感を抱くようになったHさん(30代)のエピソードです。
■「旦那さん、背が高くてスタイルよくて、かっこいい」
Hさんは、子どもの幼稚園のママ友から、夫をよく褒められていました。
「Hさんの旦那さん、背が高くてスタイルいいですよね。しかもかっこいい」
最初に言われたとき、Hさんは悪い気がしなかったといいます。夫を褒めてもらえることは嬉しく、少し誇らしささえ感じていました。
そのママ友は、会うたびに夫の話題を出しました。
「2人って、どこで知り合ったんですか?」
「旦那さん、学生時代モテたんじゃないですか?」
送迎で顔を合わせるたび、自然と話題は夫へ向かいます。当初のHさんは、「話題がないから世間話なのかな」と受け止めていたそうです。
しかし、次第に違和感が芽生え始めます。
ある日、夫が通勤前に子どもを幼稚園へ送った際、そのママ友と偶然すれ違ったようで、Hさんのもとに個別LINEが届きました。
「いま旦那さんとすれ違いました!やっぱりかっこいいですねー」
さらにグループLINEでも、
「Hさんの旦那さん、ほんとイケメンですよね~」
と突然話題にされることがあったそうです。
夫を見かけるたび、「やっぱり目立ちますよね」「スタイル良すぎません?」と話題にされるようになりました。。最初は嬉しかったはずの言葉が、少しずつ引っかかるようになっていきました。
■「そんなに気になる?」と思ってしまう自分
決定的だったのは、“見かけた報告”が増えたことでした。
「今日も旦那さん見かけました」
「さっき駅前にいましたよね?」
夫を見かけるたび連絡が来ることに、Hさんは次第に落ち着かなさを覚えるようになります。
もちろん、直接何かされたわけではありません。言われるのは、表面上は好意的な言葉ばかりです。
だからこそ、余計に気持ちの整理が難しかったといいます。
「嫌だと思う自分が性格悪いのかな、とも思いました。でも、何度も夫のことを言われると、『そんなに気になる?』と思ってしまって…。もしかして、夫をそういう目で見ているのかな、と考えてしまうこともありました」
一度なら嬉しい褒め言葉でも、繰り返されると意味が変わって見えることがあります。「ただ褒めているだけ」と受け取るべきなのか、それとも距離感の問題なのか--。相手に悪気が見えないからこそ、Hさんのモヤモヤは簡単には消えなかったそうです。
(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)
























