遠くから見ると、畑に立つかかしのようにも見える人影/雨の日グラフィックスさん(@amenohigraphics)提供
遠くから見ると、畑に立つかかしのようにも見える人影/雨の日グラフィックスさん(@amenohigraphics)提供

畑の中にぽつんと立つ、高さおよそ4メートルの人型の像。遠目にはかかしのようにも思えますが、近づいてみると、顔や手足にはリアルな人物写真がプリントされ、体には枯れた蔦が絡まっていました。思わず「これは何だろう」と足を止めてしまうような、不思議な存在感を放つこの像。実は、新潟県の越後妻有地域に設置された芸術作品でした。

この像を見つけ、「かかし?と思って近づいたら怖かった何これ」とXで紹介したのは、街中で見つけた面白いものや看板、文字のデザインなどを発信している雨の日グラフィックスさん(@amenohigraphics)です。

投稿は73万件を超えるインプレッションを記録し、「真夜中に怖い画像あげないで下さい!」「怖すぎる」といった声が寄せられました。

雨の日グラフィックスさんがこの像に気づいたのは、車窓からでした。畑の中に人影のようなものが目に入り、「あれは何だろう」と気になって近づいてみたといいます。

近くで見ると、像の高さはおよそ4メートル。頭の部分には白黒写真のような人物の顔がプリントされ、手足にも人物写真が使われていました。灰色がかった体には枯れた蔦が絡みつき、周囲の畑の風景の中で、ひときわ異質な存在感を放っていたそうです。

「遠くから見て『あれは何だろうな』と思い近づいてみたら、リアルな人間の顔がプリントされたかかしのようなものがあって…。驚きとともに、『何でこんなところにこんなものが?』と笑ってしまいました。投稿では『顔がリアルで怖かった』と書きましたけど、『怖い』という表現は盛りましたね(笑)。でも夜に見たら本当に怖かったと思います」

この像の正体は、新潟県の越後妻有地域で3年に一度開催される「大地の芸術祭」の展示作品『人 自然に再び入る』。手がけたのはドイツのアーティスト、トーマス・エラーさんです。

高さ4メートルの人型には、作家自身の顔や手足の写真が焼き付けられています。時間の経過とともに蔦が絡まり、自然に包まれていく変化も作品の一部になっているそうです。夏場には蔦が青々と茂り、今回投稿された写真とはまた違った姿を見せます。

アート作品だと知った雨の日グラフィックスさんは、「季節を変えてまた見てみたい」と話します。

「人工物でも自然が生み出したものでも、身近なところや思いがけないところにユニークなものがあったりするので、探すのが楽しいですよね。みなさんも一緒にその嗅覚を研ぎ澄ませて、面白いものを発見していきましょう」