厳しい残暑が続くなか、なんとかしてこの暑さを乗り切りたいと思う方は多いでしょう。漫画家・イラストレーターの石蕗永地さんの作品『冷やし水晶』は、作者がかつて連載していた作品『水晶の少年』(週刊コロコロコミック)のスピンオフとして描かれました。同作はX(旧Twitter)に投稿されると、約5800のいいねが寄せられ、注目を集めています。
ある夏の日、刑事の青年・砂金(いさご)は猛烈な暑さにうなだれていました。そこで、相棒である少年・晶(あきら)に「体が冷える氷みたいな石とかないの?」と尋ねます。
そこで晶は、手元にあった水晶を冷蔵庫のなかに入れます。砂金はこの行動に驚きますが、しばらく経って晶は砂金の頬に冷えた水晶を当てると、まるで氷のように冷たかったのです。
実は水晶は熱伝導率が高く、体温を奪いやすい性質があります。そのため、手に持ったときにガラスよりもひんやりする性質があるんだとか。
水晶の英訳である『クリスタル』の語源は、ギリシャ語で氷を意味するクリスタロスと考えられています。古代の人々が水晶を氷の化石だと信じていたのも、納得できるかもしれません。なお、水晶でも複雑な鉱物標本などは結露する恐れがあるため、避けた方がいいそうです。
読者からは「いいこと知った!」「さっそく試してみたけど気持ちいい」などの声があがっています。そんな同作について、作者の石蕗永地さんに話を聞きました。
■『冷やし水晶』を試すにあたり、ヒビや内包物がある水晶は避けた方がいい
--同作を描いたきっかけについて教えてください
前々から「水晶の面白さ」の一つとして、みなさんに知っていただきたく、漫画にしてXに投稿したいと考えていました。連載時はタイミングを逃していたので、今年の夏にお披露目できてよかったです。「冷やし水晶という響きが涼しげでいいね」と言っていただけて、うれしかったです。
冷蔵庫に入れるだけで氷のようにキンキンに冷えるので、夏休みの自由研究や実験としてぜひ試してみてください。
--水晶を冷やして使用する際の注意点などはありますか?
水晶は硬度が高く頑丈な石なので、基本的には冷やしても問題ありません。ただ、内部にクラック(ヒビ)があったり、他の鉱物が含まれるインクルージョン(内包物)がある場合は、急激な温度変化で割れたりヒビが広がったりする恐れがあります。繊細な鉱物標本などは、避けた方が安心です。
また、熱伝導率が高いため、小さな水晶は冷えてもすぐにぬるくなってしまいます。冷たさをじっくり楽しむなら大きめの水晶がおすすめです。人工水晶でも、同じように効果がありますよ!
--同作で描かれている2人の登場人物についても気になりました
こちらは、『水晶の少年』という「週刊コロコロコミック」で連載していた、「石」がテーマの少年バトル漫画に出ていた登場人物です!
主人公の晶は、石が大好きな12歳の少年。「水晶を操る力」を持つ不思議な石の所有者で、相棒の砂金刑事と一緒に、その力で事件を解決したり、石の力を悪用する敵と戦ったりします。宝石や化石など作中には実在する石が多数登場するので、読むだけで少し石に詳しくなれます。
石好きな方はもちろん、これまで興味がなかった方でも楽しめる作品を目指しました。「読んだ子どもたちが石に興味を持ってくれたら…」という思いを込めて描いています。「週刊コロコロ」のWebサイトで読めるほか、単行本(全5巻)は豪華な箔押し仕様で描き下ろし情報も満載です。ぜひ手に取っていただけるとうれしいです!
(海川 まこと/漫画収集家)
























