元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖

SNSでは「ルッキズム」という言葉をよく見かけますが、意味としては「外見至上主義」です。顔が良ければ全て良しだとか、ルックスが良いだけで扱いが甘くなるなどの考えもルッキズムの1つ。美意識が向上している現代では、「とりあえず顔が命」という思想に捉われる若者が急増しているのです。

見た目に気を遣うのは悪いことではないものの、思想が歪めばルックスが良い=人生は簡単だと勘違いをしてしまうでしょう。そんなルッキズムの問題点について、元セクシー女優として「外見至上主義」の現場で働いていた筆者が考察します。

■顔が良ければ何でも解決?「カメラの中の自分」にこだわる人々

SNSが普及し、誰かの生活を常に覗ける時代になりました。キラキラしたロケーションでの写真を目にすれば、「羨ましい」と「可愛い」という感情が生み出されるものです。

Instagramが流行し始めたころはキラキラした写真を撮るのを楽しんでいましたが、次第に“爆美女”なんて言葉が浸透し、次は顔・スタイルに人々は固執し始めたのです。つまりルッキズムの問題は、“SNS映え”から来ているのでしょう。

自撮りをしていてもナルシストだと言われない令和の今、カメラの中の自分にこだわる若者たち。「少しでも可愛く写りたい」、「アイドルの〇〇になりたい」のような気持ちが強まると、見た目へのこだわりが強まります。思想が少しズレると次第に外見至上主義に変化し、最終的には「顔さえ良ければ全て良し」という状態へと陥るのです。

また、ルッキズムの問題は近頃の夜職ブームも関係しているとか。ナイトワーカーがメディア出演し、それを観た若者が「可愛い!ガリガリ!あの子もマンジャロ打ってるから私もやる!」と影響を受ける流れですね。

今は美容整形手術のハードルも下がり、日本全体がルッキズムの助長を促している点は否めません。

■「お金を稼いで顔を変えれば人生勝ち組」でもない

美人なナイトワーカーやインフルエンサーの活動を追うと、若いうちに稼いで引退した後に結婚や会社設立など華々しい道を歩む人がいます。けれども「お金を稼いで顔を変えれば人生勝ち組」でもないのが、この世界の怖いところ。お金もルックスも十分なレベルに到達している人でも不運な目に遭う可能性もあり、“美人だからこその危険”も近づくでしょう。

「じゃあ金持ちのオトコを捕まえればいいじゃない」なんて意見もあるかと思いますが、絶世の美女でも浮気・不倫やDVや失業などに直面することはあります。そのため、お金・顔・幸せは確実な“3点セット”にはならないのです。

とはいえ元セクシー女優である筆者の目線で見ると、容姿が良ければ嬉しい出来事も多いです!これは断言できます。しかし、人気商売もプライベートも見た目だけでは成り立たず、中身がカラッポならいずれ飽きられます。特に仕事の場合は内側の引き出しが多くないとただの“顔だけ星人”と見なされ、長く生き抜くことが困難です。

美しくありたいと思うのは人としてごく自然な心理ですが、それが行き過ぎないように注意したいところです。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや) 元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。