元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖

地下から地上の世界へ羽ばたくアイドルグループは、演者にとっての希望。売れたい、有名になりたい、活動者として成功したい気持ちが強ければ、ライブハウスでの修行もなんのその。SNS運用を頑張り、ライブのファンサービスやパフォーマンスも全力投球なアイドルにはファンも釘付けです。

しかし夢を追うのは大変で、地下アイドルは想像以上に稼げません。出演料なんて基本的には出ず、手元に入るのはチェキ販売での報酬のみ。ダンスレッスンやライブ、SNSなどの撮影で時間が取られるにも関わらず、労働量と全く見合わないレベルの給料しかもらえない女の子が過半数以上だと聞きます。

それでも、地下アイドル志望者は途絶えないのは、なぜでしょうか。元セクシー女優である筆者が考察します。

■「売れるかもしれない夢」を信じたい

地下から地上へ上り詰める例はありますから、少しの可能性に賭けたいのなら夢を追いかけるのは当然のこと。

「売れる」の基準がテレビ出演なのか、それとも大きなステージに立ちたいのかなどは個人によって異なりますが、誰もがアイドル活動1本で生活したいと願うのは同じ。バイトなしで暮らせる=売れたと考えるのは、恐らく多くの人々の“共通認識”でしょう。

夢のために下積みを頑張る女の子は真っすぐで、ファンからしてもつい応援したくなるタイプ。しかし、やる気があり過ぎて目の前のぶら下げられた人参を全力で追いかけるせいか、ブラックな運営チーム&労働環境にハマりやすいのも事実です。

■チヤホヤされたいから

売れたい欲求よりも、承認欲求の方が強い女の子は多く、給料は二の次くらいの意識を持つ演者は少なくはありません。このような人は、普段は会社員で“週末アイドル”だったり、本業で生計が立てられているとか、完全なるバイト感覚だと「売れたい」よりも「チヤホヤされたい」のでアイドルを続けます。

夢はデッカく!と思っていなければ大手事務所に入る必要も、熱心に活動を頑張る意味もなし。SNSもそこそこ動かせればそれで良いというゆるい感じですね。この手のタイプは飽きがきたらサッサとやめるし、「売れたらラッキー」程度の気持ちしかありません(笑)

こだわりがないと何かトラブルが起きた際に、全力の夢追い人よりもダメージが少ないのはある意味利点(?)かも。ただプロ意識が薄いと寝坊や遅刻、バックレなどでやらかしたり、脱退と加入を繰り返してファンを振り回しがちな演者になる可能性は高いでしょう。

■肩書を利用して演者と繋がりたい!コンカフェで稼ぎたい!

地下アイドルの肩書は一部の界隈で強い力を発するため、それを利用して歌い手やメンズ地下アイドルなどと繋がろうとするたくましい女の子もいます。

肩書のある・なしでは界隈の飲み会での見られ方が異なり、今ある人脈からさまざまなお誘いを受けやすいからこそ、わざとアイドルデビューするツワモノも増えているとか。売れていればより一層“カースト上位”になれますので、立場を利用して食い荒らすなんて珍しくない話ですよ(苦笑)

またコンカフェ勤務で地下アイドルの肩書があると、お客さんの食いつきも良くなります。既存のオタクがいる=顧客ゼロスタートではないほか、アイドルとコンカフェスタッフという2つの方向で収入を作れるので、そのために活動を続けるのです。1カ所だけに依存をしない賢いやり方ですね。

■志願者が増えたのはデビューのハードルが下がったから?

地下→地上のような例が起きれば志願者も増えやすくなりますが、他にもアイドルオーディションが続々と開催されているのも理由の1つでしょう。

今は小さな事務所も多く、SNSからのスカウトも普通なのでメジャー界隈でない限り演者になれるハードルは著しく下がりました。ライブハウスでの定期的なイベントもたくさんありますので、出演者を常に大募集となると、グループが続々と登場するのも頷けます。すっかり文化として定着した界隈だからこそ、まだまだ希望者の減少は考えられないでしょうね。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。