元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖

先延ばし癖に悩む現代人は多く、「ポストに投函するだけなのに気づけば数カ月放置していた」という話も少なくはありません。これが積み重なると、毎日の生活を脅かす原因にもなるため侮れない問題です。

この問題は、ホストやキャバ嬢、風俗店キャストなどのナイトワーカーも例外ではありません。自由時間が取りやすく何に対しても「いつでもできる」状態ですが、このフリーダムなスタイルこそが先延ばし癖の入口です。もともとその手の要素がある子も多ければ、働いている最中にラクな方へ流されるパターンもあり、引退後にも“後遺症”がふとした瞬間に出てしまうのです。

■夜職を卒業したのに抜けない、先延ばし癖

7年ほど夜の世界に身を置き、今年に入ってから卒業したアンリさん(仮名・29歳)は、コールセンターの派遣社員として活躍中。キャスト卒業後は4カ月ニート期間を経て就職したため、昼職歴はまだまだ初心者で週5日勤務に奮闘する日々です。そんな彼女は、ただいま夜職の間についた先延ばし癖が未だに抜けずに困っている真っ最中だとか。

役所に行ったり、スマホの不要なオプションを外したり、どれも時間を作ればその日の内に終わらせることが可能なものの……。いざやろうと思うと急に面倒くさくなり、明日明後日、1週間後とどんどん予定をズラしてしまうのでした(以下『』内、アンリさん談)。

『今やればすぐに終わるのは分かっているし、ナイトワーカー時代なんてヒマだったんで、簡単に時間を作れたんですよ。でも、余裕があるからこそ“後でいいや”と先延ばししてしまう。その癖がすっかり身に付き、今でもギリギリのところまでいかないと行動に移せません』

■電気が止まった!友達の家に避難してその場をしのぐ

たっぷりと稼いで夜の街から抜けたわけではなく、「メンタルに限界を感じ、逃げるようにしてキャストを上がり(卒業し)ました」と語る彼女。現在の月収は20万ちょっとで、決して贅沢はできません。

しかし、生活できないほどではないため苦しい思いをせずに済んでいるはずですが、最近は電気が止まってしまったとか!?

『口座引き落としやカードの設定をしていないので、毎月払い込み用紙で払っていたんです。でも、慣れない昼職に疲れてずっと支払いを忘れ、郵便ポストを開けずにいたら督促状に気づかず帰ったら電気が止まってました。

その時は疲れていたのと、電力会社に電話するのもダルくて夜職時代の友達に“電気止まったから家泊めて”とLINEし、3日くらい家に帰らず友達の家から仕事に行ってました。LINEはできるのに、電力会社に電話はできないのかよって自分で思ったけど(笑)ダルかったんですよね』

その他にもカード滞納の催促電話を放置するなど、「やらねばならない」と思いつつも体が動かないのがアンリさんの悩み。晴れて夜職を卒業し昼の世界で奮闘中ですが、癖付いた悪しき習慣を矯正するにはまだまだ時間がかかりそうです。

■“先延ばし癖”はなぜついてしまうのか

1度でも夜職をすれば金銭感覚が狂ったり、勤怠が悪くなったり。諸々の代償を支払うことになる人が大多数を占め、その中の1つに先延ばし癖があります。理由としてはインタビューの通り自由な時間が多く、いつでも動ける環境が意識を緩ませる一因でしょう。

また、夜は当欠や遅刻、退店や出戻りなどにも寛大な世界。一般社会では当たり前とされる時間や期限の厳守といった概念が歓楽街には欠如しているため(苦笑)、慣れ切ると問題を後回しにしてしまいがちなのです。

後回しにすればするほど面倒になるだけではなく、場合によっては社会的信用を失い、自分が不利な立場に陥る可能性が高いので気を付けたいところ。話を聞いたアンリさんも過去のおこないにより一部カードが作れないなど、生活に支障をきたしているようでした。

『カードを2カ月払えず電話できずに滞納して、3社くらい強制解約されています。だから審査の厳しいカード会社は通らないですね。スマホのいらない複数オプションを延々と払い続けてお金をムダにしたなど、“社不”エピソードを挙げたらキリがないです。

あと今の会社で提出しなければならない書類をずっと放置して、のっけから人事部に注意された(苦笑)そろそろしっかりしないとマジでダメですね……。これからは気をつけて、ちゃんとした社会人として生きたいです』

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。